2011年7月14日(木)「しんぶん赤旗」
侵略美化の教科書反対
採択しないよう求め宣伝
東京・杉並区
「今年こそ『つくる会』の歴史教科書を杉並から追い出しましょう」―。東京都杉並区で13日、保護者、教員、市民でつくる「杉並の教育を考えるみんなの会」が侵略戦争を美化する育鵬社と自由社の教科書を採択しないよう求める宣伝を教育委員会に対して行いました。
同区では2005年以来、「新しい歴史教科書をつくる会」の扶桑社版中学歴史教科書を採択しています。
約10人がビラを配り、ハンドマイクで宣伝。マイクを握った同区の元中学校社会科教員(62)は「調査書に扶桑社版の叙述の誤りを書いたら校長に書き換えさせられた」と異常なやり方で採択された教科書だと告発しました。
ビラを配る高校1年と中学1年の息子をもつ女性(40)は「子どもには、戦争がどれだけ非人間的なものか知ってもらい、戦争を絶対にしないということを教えてほしい。現場の意見をくみとって選んでほしい」と話します。
次女(15)が3年間扶桑社の教科書を使って中学を卒業した母親(52)は「社会科が大好きな娘が扶桑社の教科書を渡されたことで傷ついています。子どもたちの手に渡してはいけません」と話していました。
同会は採択予定日の8月10日まで区内各所で宣伝行動を続けます。