2011年7月24日(日)「しんぶん赤旗」

歴史教科書 育鵬社版を不採択

栃木・下野市教委「戦前の教育間違い」


 栃木県下野市教育委員会は21日、同市教科用図書選定委員会(15日開催)が選定した侵略戦争美化の育鵬社版中学校歴史教科書を否決し、東京書籍版を採択しました。

 会議では、教育長が育鵬社版を推薦する意見を表明しましたが、ある教育委員が「戦争を認めるような教科書であってはならない。戦争で私は家族を失いたくありません」と発言。別の教育委員は「戦前の教育は間違っていた。反省し、平和を守る教育をすすめることが大切だ」などと述べるなど採択に反対する意見が多く出され、反対多数で不採択になりました。

 傍聴席は、育鵬社版の不採択を求める市民ら約50人で埋まりました。

 傍聴した女性は「採択されたら各地に広がると思い、知人や団体に不択への協力を呼びかけてきた。今後、小山市などで教育委員会の開催が予定されており、自由社と育鵬社の教科書不採択に力を尽くします」と話しました。

 公民教科書は、同選定委員会が選定した東京書籍版を使用します。





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