2011年8月10日(水)「しんぶん赤旗」

核兵器禁止条約交渉開始求め 署名運動の大波を

原水爆禁止世界大会・長崎が閉会総会

「原発からの撤退」に連帯


 長崎に原爆が投下されてから66年を迎えた9日、長崎市内で原水爆禁止2011年世界大会・長崎の閉会総会、市が主催する平和記念式典がおこなわれました。世界大会の閉会総会には国内外から7800人が参加。青年・学生の参加が半数を超え、「核兵器全面禁止のアピール」国際署名の運動で、巨大な波をつくりだすこと、「原発からの撤退」を求める運動との連帯をよびかける決議「長崎からのよびかけ」(全文)を採択しました。


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(写真)核兵器も原発もいらないと決意を固めあい、全員でウィ・シャル・オーバーカムを合唱=9日、長崎市

 「私たちの運動が国連を動かしている」―。原水爆禁止2011年世界大会・長崎の閉会総会でおこなわれた「被爆国からの決意」で、こう発言した熊本原水協の中島絹子理事長。署名で訪問した自治体や各種団体の変化を報告し、秋の国連総会にむけて総力をあげて取り組むと表明しました。核兵器全面禁止条約の交渉開始を求め、運動を発展させる決意が会場にみなぎりました。

 「結婚、出産など人生のお祝いのとき、被爆者は苦しみ、不安に襲われる」と被爆の実相を証言した日本原水爆被害者団体協議会の木戸季市事務局次長。福島原発事故にふれて、核兵器と戦争、原発のない社会をと訴え、共感につつまれました。

 青森、岩手、宮城、福島、茨城の代表団がいっせいに登壇し、東日本大震災からの復興にむけた思い、原発事故の被害者に対する補償と賠償を求める決意を表明。アメリカ、ロシア、タヒチ、国際平和ビューロー、フィリピンの代表は、核実験などによる放射線被害の実態を告発、核兵器全面禁止にむけた運動の発展を誓いました。アラブ連盟のモハメド・エゼルディン・アブデルモネイム軍縮・戦略問題特別顧問は、「広島、長崎は世界の平和運動の基礎だ」として、「核兵器のない世界」をよびかけました。

 長崎に原爆が投下された11時2分、犠牲者を追悼し、黙とうしました。

 歌手のクミコさんが「INORI〜祈り」を熱唱。参加者の感動をよびました。日本青年団協議会の山中ちあき会長が連帯あいさつをしました。

 原水爆禁止日本協議会の安井正和事務局長は行動提起で、セルジオ・ドゥアルテ国連軍縮問題担当上級代表が、秋の国連総会に提出する国際署名を国連本部に展示すると語ったことを紹介し、「署名の大波を起こそう」とよびかけました。

 高知県から参加した女性(24)は、「核兵器廃絶の思いは日本だけのものではない。地元に帰って署名運動を広げる」と語りました。





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