2011年8月11日(木)「しんぶん赤旗」
根室海峡 日本漁船被害対策を
参院委 漁網など破損で紙議員
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日本共産党の紙智子議員は10日の参院沖縄北方特別委員会で、北海道・根室海峡周辺海域でロシアのトロール船が日本漁船の漁網・漁具を破損している問題を取り上げ、対策強化を求めました。
紙氏は、1992年の日ロ操業枠組み協定合意以降も被害が続き、被害総額は4400万円、今年は昨年の倍になっている事実をあげ、「ロシア側は確認できないとして弁償しない。被害を放置したままでは漁業者はますます困難になる」と質問。松本剛明外相は、「実効的措置をロシアに求めている。今後とも働きかける」と答えました。
紙氏は、「領土問題の未解決がすべての原因だが、すぐに解決できないのなら政府に補てんしてほしいとの要求も出ている」と述べ、領土問題解決の運動を担う人々の力をそぐことにならないような真剣な対処を求めました。
また、紙氏が、根室市が求めている北方四島との経済交流について質問したのに対し、松本外相は「日本の法的立場が確保される必要を明確にしつつ、どのような活動が可能なのか日ロ間で検討する」と答弁。紙氏は、根室市など1市4町でつくる北方領土隣接地域振興対策根室管内市町連絡協議会の意見が「しっかり反映されるようにしてほしい」と要望しました。