2011年8月14日(日)「しんぶん赤旗」
終戦66周年記念日にあたって
日本共産党書記局長 市田 忠義
日本共産党の市田忠義書記局長は、15日に終戦66周年記念日を迎えるにあたり、次の談話を発表しました。
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一、終戦66周年記念日を迎えるにあたって、日本共産党はあらためて、先の大戦で犠牲となった内外の人びとに心から哀悼の誠をささげるとともに、「政府の行為によつて再び戦争の惨禍が起ることのないやうにする」(日本国憲法前文)決意を新たにし、アジアと世界の人びととの友好と連帯の旗をいっそう高く掲げる決意です。
一、ことしの終戦記念日を、日本社会と国民は、東日本大震災と東京電力福島第1原発の爆発事故という、戦後かつてない苦難と辛苦のなかで迎えることになりました。日本共産党は、この災害で犠牲になられた方がたに、あらためて心からの哀悼の意を表明するとともに、自宅や生業(なりわい)を失い、放射能から逃れるために避難所生活を余儀なくされている方がた、放射能による二次、三次被害や風評被害などによって重大な打撃をうけている農畜産業者・漁業者の方がたにも、心からお見舞い申し上げます。
一、日本国民は、終戦直後の荒廃した焦土のなかにあっても、「平和で豊かな新生日本の建設」への熱い思いを胸に、さまざまな障害や困難に直面しながら、ともに手を携え、戦後の復興のために力をつくしてきました。
今回の大震災・大津波では、東日本の太平洋岸を中心とした大勢の人びとの生活を一変させてしまいましたが、日本中の人びとから温かい励ましや援助が届けられています。前途が多事多難であることは明らかですが、国をあげた救済と支援によって、震災前よりも固く深い絆で結ばれた地域共同体を再生させることは可能だと確信します。
一、また、福島第1原発の問題は、地震列島である日本の各所に原発があることの危険性を、これ以上ないほどに浮かび上がらせました。深刻な原発事故がいったん発生すれば、人類はそれを制御できず、空間的・時間的・社会的に危機的な影響が広がることは、日々体験していることです。
原発事故は地震や津波と同じではありません。戦争と同様、人間の手になるものだからこそ、人間の手で止めることができます。原発によって、戦後、営々としてきずきあげてきた生活と経営が、失われることが二度とないよう、ただちに原発からの撤退を決断すべきときです。放射線による被害者を出さないために、「原発ゼロの日本」をめざすとともに、「核抑止」政策と決別して「核兵器のない世界」を実現することは急務です。
日本共産党は、国民にふりかかる苦難をとりのぞき、国民の命とくらしを大切にすることに全力をつくす新しい政治をきずきあげるために、全力をつくす決意です。