2011年8月20日(土)「しんぶん赤旗」
「集団自決」強制認めぬ教科書選ぶな
採択協議会 公開して
地区協に市民団体要請
沖縄・八重山
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沖縄県八重山地区の中学校教科書選定をめぐり、「子どもと教科書を考える市民集会」実行委員会は19日、教科用図書八重山採択地区協議会(会長=玉津博克石垣市教育長)に、沖縄戦での日本軍による「集団自決」強制を認めない育鵬社・自由社の教科書採択に反対する17日の集会決議を届け、23日に開く協議会の公開や委員の公表を求めました。
同集会は、石垣市の大川公民館で17日夜開かれ、300人近い参加者で会場に入りきれないなど、関心の高さを示しました。
集会では、慶良間での「集団自決」から生き残った吉川嘉勝さん(72)が「日本軍のいない島では集団自決はない」と証言。山口剛史琉球大准教授は、現場教員の意向反映を弱める一方、協議会の権限を強化して横浜で侵略美化教科書を採択させた手口が八重山地区でもとられようとしていると指摘しました。
教師や父母が「子どもたちに正しい歴史や真実を伝える教育や教科書を」との思いを語り、共感の拍手が会場を包みました。
集会は「子どもたちに誤った歴史観を持たせる育鵬社版、自由社版の歴史・公民の教科書の選定・採択に断固反対する」との決議をあげました。
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