2011年8月23日(火)「しんぶん赤旗」
消費税増で医療崩壊
日本医師会がセミナー
日本医師会と四病院団体協議会(日本病院会・全日本病院協会・日本医療法人協会・日本精神科病院協会)主催の市民公開セミナー「医療と消費税」が21日、東京都内で開かれました。
第1部で、海堂尊(医師・作家)、堤未果(ジャーナリスト)、今村聡(日本医師会常任理事)の3氏が基調講演しました。今村氏は、政府が計画している消費税の引き上げが実施されれば、医療は崩壊すると警告しました。
第2部で、基調講演者に田辺功(ジャーナリスト)、船本智睦(税理士)、伊藤伸一(四病院協議会)の各氏も報告しました。
田辺氏は、「消費税は弱い者いじめの税金。輸出大企業には多額の戻し税があるのに、大学病院は年間数億円もの消費税負担を強いられている」と指摘。船本氏は、全国の病院経営の資料をもとに、国立病院でも自治体病院でも平均して年間数千万円もの消費税負担となっていると語りました。伊藤氏は、救急医療に尽くせば尽くすほど消費税負担が重くなる実態を告発しました。
討論では、歴代政府が他の業種とのバランスを口実に、医療機関に消費税負担を強いていることに憤りの声があがりました。