2011年9月7日(水)「しんぶん赤旗」
看護職員増・夜勤改善へ
日本医労連が交流集会
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日本医療労働組合連合会(日本医労連)は6日、静岡県熱海市で「看護要求実現全国交流集会」を開催し、看護職員の増員や夜勤改善、職場の労働条件改善にむけた運動を交流しました。全国から300人が参加しました。
職場からの報告で、全医労西多賀支部の菅原まち子支部長は、2交代勤務導入阻止の運動について報告。組合で実施したアンケートで、2交代に不安が「ある」「少しある」と回答した人が94%、導入「反対」が75%に達したと語り、地域への働きかけをすすめ、検討中止まで運動をすすめると表明しました。岩手県医療局労組釜石病院支部の田口修子書記長は、東日本大震災で被災した大槌、山田、高田病院について、県の復興計画に何も記されていないと告発し、県立病院を縮小、廃止させない運動への支援を訴えました。
徳島県医労連の井上純書記長は、県内病院での新任看護師へのいじめ、サービス残業改善のたたかいを報告。秋田の市立横手病院労組の末次エリカ副委員長は、日勤―準夜勤―深夜勤という正循環といわれる3交代勤務は、規則的で体への負担が少ないと報告。2交代勤務導入の動きを阻止させたことにふれ、長く働き続けられるために正循環を守り、大幅増員を勝ち取りたいと表明しました。
主催者あいさつした山田真巳子委員長は、昨年の「いのちまもる全国縦断キャラバン行動」を通じて、厚生労働省5局長が通知「看護師等の『雇用の質』の向上のための取り組みの実施について」を発出し、厚労相が面会に応じるなど大きな変化をつくりだしていると指摘。夜勤改善にむけて職場の使用者、管理者との共通認識をつくることが求められているとして、「いのちまもる地域キャラバン行動」で運動を広げることをよびかけました。
基調報告した中野千香子副委員長は、大幅増員と夜勤改善、労働時間規制を前進させるために、「いのちまもる地域キャラバン行動」の成功と、「大幅増員・夜勤改善」署名の200万人分の達成を提起。また厚労省通知を職場改善にいかし、働き続けられる労働条件を職場からつくることをよびかけました。
静岡県立大学の紙屋克子教授が、「看護の力、そして働き続けられる環境づくり」と題して講演しました。