2011年9月13日(火)「しんぶん赤旗」
密室増税協議を批判
NHK番組市田氏主張 生活・生業再建を
東日本大震災から半年を経て、被災地の復旧・復興に向けた国の責任をどう考えるか。日本共産党の市田忠義書記局長は11日のNHK番組「日曜討論」に出演し、与野党幹事長と討論しました。
番組は冒頭、生活や将来への不安を抱える住民の姿を映し出しました。市田氏は被災地の沿岸部で事業再建をあきらめた企業が48%に上るとの調査結果を紹介し、「ここで手を打たなければ人がいなくなってしまう。ぎりぎりのところにきている」と語りました。
国が資金を出し渋り「二重ローン」の債権買い取り機構ができていないこと、公立病院の統廃合を狙っていること、民間の医療機関を助成の対象にしていないこと。こうした国の姿勢を告発した市田氏は「生活と生業(なりわい)の再建、そして医療や福祉機関に国が責任をもつことが大事です」と力説しました。
福島原発事故についても、市田氏は「人類史上かつてない大被害に総力をあげて立ち向かうという国の姿勢が欠けている」と指摘しました。放射性物質の調査と除染では、20ミリシーベルト以上などと線引きをせず国が全部責任をもつべきだと主張。賠償問題でも国と東京電力の責任で線引きなしの全面賠償をすべきだと述べました。
民主党の輿石東幹事長が増税問題の協議などを決めた民主・自民・公明の「3党合意」を「きちっと確認したい」と述べると、自民党の石原伸晃幹事長も「協力する」と応じました。市田氏は「国民にとって最も重要な増税方針を密室で決めるのでは国会審議が形骸化する。密室政治、翼賛政治と国民からみられてもしかたがない」と批判しました。