2011年9月24日(土)「しんぶん赤旗」

診療報酬改定で方針

厚労省 医療の公費負担減狙う


 厚生労働省は22日の社会保障審議会医療部会に2012年度診療報酬改定の基本方針の論点を示し、「改定の視点」「方向」を例示しました。

 ▽6年に1度となる介護との同時報酬改定であることを踏まえ、医療・介護の機能分化と連携体制づくり▽政府の「税・社会保障一体改革」成案が掲げる病院・病床機能の分化と連携、在宅医療の充実をどう踏まえるか▽災害に強い医療のあり方、被災地への診療報酬での対応―などを基本方針に盛り込む論点としています。

 診療報酬は、医療機関に支払われる医療の公定価格で2年に1度改定されます。

 政府の「一体改革」案では、入院期間の短縮、早期の在宅医療への移行、医療の必要な人を介護保険に移す―などが目指されています。医療の公費負担を抑える方向です。診療報酬の改定を通じそうした方向への誘導を図ろうとするものです。

 診療報酬引き上げで「充実が求められる領域」としては、▽身体疾患を合併する精神疾患救急患者への対応など急性期の精神疾患への医療▽認知症に対する精神科医療▽がん医療▽生活の質に配慮した歯科医療―などが例示されました。





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