2011年9月28日(水)「しんぶん赤旗」

官房機密費

菅内閣、15億3000万円支出 使途開示拒む

塩川氏に政府が答弁書


 野田内閣は27日、日本共産党の塩川鉄也衆院議員が提出した官房機密費(内閣官房報償費)の質問主意書に対する答弁書で、2011年度(4月〜8月)の官房機密費を計6億円支出したことを明らかにしました。

 菅内閣時に塩川氏が提出した質問主意書に対する答弁書(5月)では、菅直人前首相が就任した昨年6月から今年3月まで計9億3000万円を支出したことが判明しており、菅前首相の在任期間中に15億3000万円の官房機密費が使われたことになります。

 今回の答弁書によると、官房機密費の支出は4月に2回、5〜8月に各1回の計6回で、毎回1億円でした。

 塩川氏は質問主意書で、菅内閣から野田内閣への引き継ぎ時の官房機密費の残高をただしましたが、答弁書は「内閣官房報償費の性格上、答えを差し控える」と回答。使途公開の具体化については「今後検討することとしたい」にとどめ、使途開示も一切拒否しています。

 官房機密費は、政策推進、調査情報対策などの名目で、官房長官の裁量で支出される経費。支出先からの領収書は不要で、会計検査院の監査さえ受けることがありません。自民党政権からの歴代政権は「国益を損なう」と具体的な支出先の開示を完全に拒否してきており、官房機密費問題でも民主党政権は自民党化したといえます。





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