2011年10月23日(日)「しんぶん赤旗」
医療基本法めざして
20周年 権利法つくる会シンポ
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「患者の権利法をつくる会」は22日、「みんなの医療基本法」をテーマに東京都内で創立20周年記念シンポジウムを開き、同会の「医療基本法要綱案」を発表しました。約100人が参加しました。
同会事務局長の小林洋二弁護士が「患者の権利と『つくる会』の20年」と題して基調報告し、要綱案の内容を説明。「憲法の理念と医療をつなぐ基本法が必要と、制定を求める声が広がっている。すべての医療制度の根幹に基本法をすえるのが私たちの考え方で、基本法による患者の権利の法制化をめざしている」と話しました。
パネルディスカッションでは患者、医療者、研究者など5人が医療の担い手としての立場から報告。愛育病院小児科医の加部一彦さんは、医療崩壊といわれる医療の諸問題の打開へ向けて、「結局だれが責任を持ってどこで議論をするのか分からない現状。医療全体をどうするのかの理念がない。基本法をもとに医療の全法律を書き直すくらいの根本的な再構築が必要だ」と強調しました。
NPO法人HOPEプロジェクト理事長の桜井なおみさんは、先月訪れたスウェーデンでは、政府が患者団体に助成金を出し、そのお金で患者会は調査、政策提案などを行っていることを紹介。患者、患者団体としての役割を果たしていくうえで患者への支援が大事だと話しました。要綱案について、「医療提供者が患者の権利を擁護する視点も必要」など活発な議論が交わされました。
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