2011年10月25日(火)「しんぶん赤旗」
東電 全面賠償を確約
福島 あんぽ柿農家100人迫る
伊達市で交渉
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福島県北農民連(大橋芳啓会長)は24日、伊達市保原町中央公民館で、加工などが自粛となったあんぽ柿の全面賠償を求めて東京電力と直接交渉をしました。
福島県特産品のあんぽ柿は、東京電力福島第1原発事故で、国の暫定基準値(1キロ当たり500ベクレル)を超える放射性セシウムが検出されたことから、県が加工と出荷自粛を生産地の伊達市、桑折町、国見町、生産団体に要請していました。
交渉には100人を超える生産者が参加。11月15日までに請求したあんぽ柿の賠償支払いを12月中旬までに行うこと、損害量については過去3年間の最高数量とすること、働いている人の雇用費用、廃棄処分費用などについて要求が出されました。
東電は、あんぽ柿にかぎって異例のスピードで12月20日ごろまでに支払うこと、損害量は過去最高数量で支払うこと、廃棄処分費用についても賠償することなど全面賠償を確約しました。
1200本の柿を生産している男性(80)は「柿の加工作業に携わって50年、柿を生産して20年。今年は1600万円を超える損害です。来年どうなるのかが心配」と話しました。
国見町の男性(51)は「時間をおかずにもっと早くやってほしい」と述べました。
日本共産党県委員会の宮本しづえ副委員長、阿部裕美子・党県議選予定候補が出席。全面賠償を求めて発言しました。