2011年10月27日(木)「しんぶん赤旗」
沖縄・八重山教科書問題、育鵬社版の不採択
文科省は地元意思尊重を
宮本衆院議員
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日本共産党の宮本岳志議員は26日の衆院文部科学委員会で沖縄・八重山地区の教科書採択問題を取り上げ、「文科省が教科書押しつけのお先棒を担ぐようなことはやめるべきだ」と迫りました。
宮本氏は、文科省が正当化する地区協議会答申(育鵬社)について、同社については教科書調査員の一人の賛成もなく、メンバーが他社の教科書を読んでいなかった事実をあげ「読みもせずに答申を出していいのか」と質問。中川正春文科相は「手続きにのっとった形で結論を出してといってきた」などとしか答えられませんでした。
宮本氏は、教育委員会は協議会答申通り採択しなければならないのかと追及。山中伸一初等中等教育局長は「拘束されるということではない」と認め、答申と違う採択が2007年に愛媛県今治市であり、無償給与されたことも明らかになりました。
竹富町だけ無償提供の対象外とすることについて中川文科相が「一つの地域として(同一教科書で)まとまらないからだ」と答えたのに対し、宮本氏は「同一ではないのは石垣市や与那国町も同じだ。つじつまがあわない」と指摘しました。
宮本氏は、地元で努力が重ねられ、9月8日に全教育委員の協議が法的にもきちんと行われ、同社版が不採択となったことを指摘。その協議を無効と決めつけ、竹富町を無償給与から外す国のやり方は絶対に認められないと批判しました。 (関連記事)