2011年10月28日(金)「しんぶん赤旗」

TPP 交渉離脱はごまかし

参院農水委 紙議員がただす


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(写真)質問する紙智子議員=27日、参院農林水産委

 日本共産党の紙智子議員は27日の参院農林水産委員会で、環太平洋連携協定(TPP)の交渉参加をめぐって政府が離脱もあり得るとしていることについて、成り立たないごまかしの議論だとして政府の姿勢をただしました。

 紙氏は、すべての品目の関税と非関税障壁の撤廃などの自由化を承認して参加するのがTPPの大原則だと指摘。カナダがチーズと家きん類の肉を関税撤廃しないと表明して参加を拒否されたことを示し、大原則を守らなければ交渉に参加できないと質問しました。

 加藤敏幸外務政務官は「交渉に参加するには、すべての品目を対象とする意思を示す必要がある」と述べました。

 また、紙氏が「日本の交渉入りには米国議会の同意がなければいけない仕組みになっている」と指摘したのに対し加藤氏は、「交渉に新規国が加わるときに米国政府は連邦議会との協議が必要である」と認めました。

 紙氏は「参加すれば、途中で抜けることは実際上、政治的にも国際間の信用という点でも難しい」と強調しました。

 また、紙氏は政府が農林水産業再生の基本方針・行動計画で、営農規模を20〜30ヘクタールに拡大することを目指すとしたことについて、日本の農地約200万ヘクタールで計算すると「166万戸・96%の農家が必要なくなるということだ。農村の振興にならず地域の疲弊につながる」と批判しました。

 森本哲生農水政務官は「数字的にはそのような状況になることは同感だ」と答弁。紙氏は「多くの農家を切り捨てる。小泉政権時代の構造改革と変わらない」と批判しました。





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