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2020年2月28日(金)

憲法無視の検察介入・不公正な委員会運営を告発

法相不信任・予算委員長解任案

野党が共同提出 衆院

 日本共産党と、立憲民主党、国民民主党、社民党などの共同会派は27日、検察官の定年延長問題で強引な法解釈とうその答弁を繰り返す森雅子法相の不信任決議案と、異常な委員会運営を続けている棚橋泰文衆院予算委員長の解任決議案を衆院に共同提出しました。

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(写真)賛成討論に立つ藤野保史議員。奥は森雅子法相=27日、衆院本会議

自公維が否決

 森法相の不信任案について、衆院本会議で賛成討論に立った共産党の藤野保史議員は、黒川弘務東京高検検事長の定年延長のために、「森法相は日本国憲法に由来する検察官の職務の特殊性を無視し、検察庁法の解釈をねじ曲げ、強引な解釈を行った」と批判。「ウソを重ねる答弁で、国会審議を踏みにじっている」とも述べました。

 さらに、定年延長は、安倍晋三首相が「桜を見る会」疑惑で刑事告発される中で行われたと指摘。「安倍政権に近い人物が検事総長になる道を開くための異常な解釈だ。検察への政治介入のお先棒を担ぐことなど許されず、法相として全く不適格だ」と強調しました。

 共同会派の小川淳也議員は、検察人事への介入、従来の法解釈を“口頭決裁”で変更する手法は法の支配や三権分立に反するとして、「憲法違反の疑いがある。本人事にかかる閣議決定の撤回を求める」と厳しく指摘しました。

 棚橋予算委員長の解任案では、共産党の宮本徹議員が賛成討論。安倍首相による「桜を見る会」私物化疑惑や検察人事をめぐり、「国会が行政監視機能を果たすことが強く求められるなか、棚橋委員長は、そのために力を尽くすどころか、野党が求める参考人は認めず、求めていない参考人を決めるなど異常な運営を続けている」と批判しました。

 宮本氏は、「棚橋氏がやるべきは、真実が明らかになり、過ちが是正されるまで、徹底した審議を続けることだ」と強調。新型コロナウイルス対策費が1円も計上されていないことを挙げ、「予算の修正が必要だ。審議打ち切りなど断じて許されない」と力を込めました。

 共同会派の川内博史議員は、「意味のない質問だ」という安倍首相の暴言を容認した棚橋氏を「一体どちらを向いているのか。立法府の矜持(きょうじ)をもって即座に厳重注意すべきだった」と批判。野党の意向を無視して政府に都合の良い参考人だけを招致し、職権による委員会の強行開催を重ねたことも告発し、「公平さのかけらもない運営だ」と強調しました。

 両案は、自民党、公明党、日本維新の会などの反対多数で否決されました。


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