2003年1月22日(水)「しんぶん赤旗」
二十一日、東京都千代田区の厚生労働省前で、プラカードやノボリを持った障害者や介護者が、「支援費制度のホームヘルプサービスに利用制限を設けないで」「障害者の声をきいてください」と抗議行動をしました。
同日、同省で厚生労働関係部局長の会議が開かれたことにともない、支援費制度全国緊急行動委員会(DPI日本会議・全国自立生活センター協議会・全国公的介護保障要求者組合・全国障害者介護保障協議会)のよびかけで行われたものです。
厚労省は四月から開始する支援費制度のホームヘルプサービスで、国が地方自治体に交付する補助金算定基準に時間数制限を設けることを検討しています。
六年前に妻(65)がALS(筋委縮性側索硬化症)を発症、ヘルパーによる全身性介護を二十四時間受けているという大塚貴司さん(69)は「妻は話もできず気道に穴をあけて呼吸しており、援助なしには生きていけません。結局、お金の節約で、社会が支えなければならない人たちが犠牲にされようとしている」と訴えます。
小平市から車いすで参加した山キ涼子さん(33)は「両下肢と手指のまひで、二十四時間介護者の援助を受けて一人ぐらしをしています。地域での自立生活を奪わないでほしい」と話していました。
厚労省東側敷地内には警備員と二十数人の職員が並び、行動参加者を威圧的にみつめました。