日本共産党

2003年2月19日(水)「しんぶん赤旗」

受刑者致死事件での法相発言

野党、辞任含めて追及へ


 名古屋刑務所の副看守長が二〇〇一年十二月、男性受刑者に消防用ホースの放水で直腸裂傷などのけがを負わせ、死亡させた疑いで十二日に逮捕された事件で、森山真弓法相が十八日「今年(一月末)になって初めて知った」と昨年の国会審議と異なる答弁をした問題が、十八日午後の予算委員会理事会で協議されました。

 「審議の前提が崩れる答弁だ」と対処を求める野党側に対し、藤井孝男委員長は、「この問題は重要視している」と述べ、会議録を精査したうえで十九日の理事会で再度協議することになりました。

 理事会で野党側は、昨年十一月二十九日の衆院法務委員会・厚生労働委員会の連合審査で、森山法相が同事件について「非常に驚き、かつ申し訳ないと思っている」「きっちりと捜査をしている最中」など事実を認識していた答弁をしたことを指摘。十八日の答弁は「虚偽の疑いもある。虚偽答弁をする法相のもとでは審議もできなくなる」と主張。さらに、十八日の予算委員会で法務省の中井憲治矯正局長が、「この情報については大臣に報告すべきものと判断していない」などと、隠ぺいする姿勢もあったことを指摘しました。

 理事会後、野党理事・委員は共同で記者会見し、「本来人権に一番敏感でなければならない省庁がいいかげんな答弁をするのは重大だ。大臣の資格そのものが問われる」(日本共産党の佐々木憲昭議員)と、今後森山法相の辞任要求も含め、監督責任を厳しく追及していく考えを表明しました。


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