日本共産党

2003年2月28日(金)「しんぶん赤旗」

深夜業務免除抽選

育児、仕事の両立困難に

日航客室乗務員組合 党国会議員団と懇談


 日本航空が、育児や介護のために深夜業務を免除してきた客室乗務員を四月から七十五人に絞り込み、希望者のなかから抽選で選ぶと通告した問題で二十六日、日本共産党国会議員団は日本航空客室乗務員組合と懇談しました。

 日航は現在、深夜業務の免除を希望者すべてに適用し、現在約百人が利用しています。ところが十日に、四月以降に免除措置を取得しようという乗務員については、「抽選で七十五人にする」と、全員に個別に通告してきました。三月五日に申請を締め切るとしています。

 育児介護休業法は、請求があった場合、深夜労働をさせてはならないとしています。「事業の正常な運営を妨げる場合」は適用除外になっていますが、日航側は、七十五人にしなければ事業の正常な運営が妨げられるという明白な理由を示していません。南米への十日間のフライトなどもあるため、深夜業務免除がなくなると、育児・介護と仕事の両立はきわめて困難になります。

 同組合の鈴木圭子副書記長は、現在取得期間中の人は継続して利用するため、実際には二十五人以下しか抽選の対象とならないと指摘。「産後の育児休暇を終え、四月から復帰する人が約百人います。その人たちが全員申請すると百人以上で二十五人枠を取り合うことにもなる」とのべました。

 三歳児と九カ月の二人の子を育てながら、深夜業務免除を利用している女性(37)は、「この制度があったから、産むことができたという人はたくさんいる。抽選でもれたら、制度がないのと同じ。バクチのようなもので、産み控えてしまう」と語ります。

 組合の調査でも、半数が抽選にもれたら「辞めざるを得ない」と回答。「あまりに急で生身の人間を扱うやり方ではない」「二人目はあきらめるしかない」などの声が寄せられています。

 日本共産党から瀬古由起子衆院議員、大沢辰美、小池晃両参院議員が出席。「法の趣旨に反したやり方で、早急に改善されなければならない」と語りました。


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