2003年3月1日(土)「しんぶん赤旗」
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日本航空客室乗務員組合は二十八日、会社側が深夜業免除の対象を抽選で七十五人にすると通告した問題で、厚生労働省に日航への助言・指導を申し入れました。日本共産党の小池晃、井上美代両参院議員、社民党の衆参両院議員の秘書が同席しました。
同組合の飯田幸子執行委員長は、会社側が「(免除対象者が)百人いても飛行機は止まらない」「(今のままでは)効率を損なう」と答えていることを紹介。「請求があった場合、深夜労働をさせてはならないとする育児介護休業法一九条に違反する。効率が法律の趣旨を超えることがあってはならない」とのべました。
厚労省職業家庭両立課は、「七十五人にする合理的理由があるのか、あるならなぜ抽選なのか、会社に聞き取りをしている」と答弁。「シフトを効率化するための変更はあってはならない」とする一方で、「免除の人がいることでシフトが組みにくいなどでの変更なら、会社のやり方の一つだ」と、言を左右にしました。これにたいし小池氏は、「それでは企業のやりたい放題になってしまう」と厳しく批判しました。
申し入れ後、日航と統合した日本エアシステム客室乗務員の女性(26)は、「抽選で子育てが選ばれるなんて、人間らしい扱いとは思えない。独身ですが、明日はわが身だと思うと悔しさで体が震えます」と語りました。