2003年3月1日(土)「しんぶん赤旗」
|
太平洋ビキニ環礁での米国の水爆実験による日本漁船や住民の被災四十九周年にあたる「3・1ビキニデー」を前に二十八日、静岡市で原水爆禁止日本協議会主催の「二〇〇三年3・1ビキニデー国際交流集会」が開かれました。集会には海外代表を含め百二十人が参加、アメリカのイラク攻撃をやめさせるために交流・討論しました。
日本原水協の沢田昭二代表理事が「核兵器使用の政策をとるアメリカのイラク攻撃をストップさせることは、日本の平和運動の緊急課題」とあいさつ。
第一部「ストップ戦争・平和を守るたたかい」では、米国フレンズ奉仕委員会のジョゼフ・ガーソン氏と韓国の市民団体「参与連帯」の朴淳成(パク・スンソン)氏が報告しました。
ガーソン氏は「ブッシュ政権のイラク攻撃計画にたいし、米国ではかつてなく幅広い平和運動が声をあげている。核戦争を防止し国連による秩序は守れるのだと思い知らせよう」と訴えました。
朴氏は「韓国ではアメリカとの平等な関係や朝鮮半島の核危機の平和的解決を求める声が強い。日本と朝鮮、そしてすべての平和運動を結びつける巨大な動きが始まっている」とのべました。
討論では、イラク攻撃反対の運動で果たしている青年や労働組合、自治体の役割などを各国の実情にそくして交流。神奈川の参加者は、小泉首相の地元の三浦半島のすべての地方議会でイラク攻撃反対を決議したことを紹介、原爆症認定訴訟のとりくみや、広島への米軍の夜間離着陸訓練基地移転阻止の運動などの発言が続きました。
第二部「ビキニ被災五十周年へ」では、立命館大学の安斎育郎教授がビキニ事件の教訓を今日にどう生かすかについて、第五福竜丸の元乗組員大石又七さんが被災後のたたかいを語りました。