日本共産党

2003年3月1日(土)「しんぶん赤旗」

戦争は悲しく愚かなこと

イラク攻撃反対 演劇人が訴え

満席の観客と一体に


 「アメリカのアジアへの攻撃を支持するアジア唯一の国になって、ふたたびアジアの人々に憎まれる日本には、なってはならない」。演劇人の訴えに割れるような拍手でこたえる聴衆−。二月二十八日、東京・紀伊国屋ホールで開かれた「イラク攻撃と有事法制に反対する演劇人の会」は七百人以上が参加し、舞台と客席の間で熱い反戦の思いを共有しました。


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イラク攻撃と有事法制に反対する演劇人の会に参加した人たち=28日、東京・新宿区

 事前に賛同者から「憎しみも暴力も戦争も芝居で表現できます。現実にするのは悲しく愚かなことです」(平田満さん)「戦争への道をみんなで止めましょう」(吉永小百合さん)など多くのメッセージが寄せられました。

 集会は城谷護さんの腹話術に続き、演出家の瓜生正美さんが、「ストップいつか来た道」と迫力を込めてあいさつ。

 テロ被害者の遺族や難民の子どもたちの訴えなどの朗読と歌の構成劇に演劇人の創意がみなぎりました。NHK「まんてん」に出演中の小日向文世、若手実力派の今井朋彦、篠井英介の各氏や吉田日出子、渡辺えり子、渡辺美佐子の各氏ほか多くの演劇人が相次ぎ出演しました。

 林光さんが「昔神だった人の命令で男たちが戦場へ…」と「太陽の旗」を歌うと一段と熱烈な拍手がわきました。

 演劇人も多数つめかけた客席。商業演劇で活躍する演出家の青井陽治さんは「ぼくはノンポリだからこういうところは初めて。9・11の時はニューヨークにいた。自分の問題として考えたいと参加しました」。東京芸術座の俳優の滝沢ロコさんは「立ち見も満席でうれしい。テレビの仕事で知っている人も来ていて、幅が広い。命を尊ぶ演劇の根本の力を実感する」と興奮気味に語ります。

 青年も多く参加しました。オーストラリアの大学に通い、一時帰国中の南波孝枝さん(22)は新聞を見てきたと言い「講演でイラク攻撃の背景がよくわかった。シドニーの二十五万人集会にもいきましたが、日本でほかの集会にもいきたい」と話していました。


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