2003年3月3日(月)「しんぶん赤旗」
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「NO WAR NO DU(劣化ウラン弾)!」――。被爆地ヒロシマで二日、約六千人の市民らが大きな人文字をつくり、アメリカのイラク攻撃反対のメッセージを発信しました。幅広い個人が呼びかけた同実行委員会の主催です。
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会場の中区中央公園には全国各地から花束や楽器、手作りのプラカードを持ち、世代を超えた人たちが集結。戦争阻止、平和解決への熱気に包まれました。
「人の命を人が奪うことはいけない」。市内から十カ月になる男の子を連れて初めて参加した梅田夏代子さん(21)はきっぱり。県内の尾道市から二人の幼い子どもを連れた熊井貴弘さん(33)も妻と初参加です。「少しでも世界中で悲しい思いをする子どもを減らせたらと。ここから発信する声が世界の耳に届いてほしい」と話しました。
「ヒロシマだからこそ伝えられることがある」。スイートピーの花束を抱えた主婦(29)は東京から一人、夜行バスで駆けつけた理由をこう語り、「戦争回避への時間は限られているけれど、声を上げることで、私たちの思いが反映される世界になれば」と。「今、声を上げないことが戦争に加担することだとの思いに駆られてやってきました」。香川県高松市から車イスで参加した矢代富子さん(51)の思いです。
集会にはミュージシャンの喜納昌吉さん、秋葉忠利広島市長も参加、激励しました。人文字をアメリカの主要新聞に意見広告として出すため、空から撮影した写真家の豊田直巳さん(46)は「普通に生活している人びとが殺されてもいいのかと、いま強く感じています」と話していました。