日本共産党

2003年3月3日(月)「しんぶん赤旗」

イラク攻撃を拒否

アラブ首脳会議が声明


 【シャルムエルシェイク1日小泉大介】エジプト・シナイ半島の保養地シャルムエルシェイクで一日、アラブ首脳会議(アラブ連盟加盟の二十一カ国とパレスチナ自治政府から出席)が開催され、イラク攻撃を完全に拒否する声明を発表して閉幕しました。

 首脳会議は二日間にわたる外相協議をうけて開催されました。

 会議後発表された声明は、「イラク攻撃とすべてのアラブ国の安全保障にたいする脅威を完全に拒絶する」と明言し、「アラブ諸国はあらゆる軍事攻撃への参加を拒否することを確認した」と述べています。

 声明は、「イラク問題の平和的解決の重要性と国連決議の枠組みによる解決」を強調、「すべてのアラブ国が、イラク戦争の回避を目的におこなわれている努力を支持する」「国連の査察団に任務を完遂するための十分な時間を与える」べきだとしています。

 アラブ連盟のムーサ事務局長は会議を総括した発言で、戦争回避のための具体的措置として、首脳会議議長国バーレーンの首長を責任者とする委員会の設置を表明。同委員会がイラクを含め、国連や同安保理常任理事国など関係国・機関と協議をおこない、今回のアラブ首脳会議の声明の立場を説明し協議することを明らかにしました。

 首脳会議では、アラブ首長国連邦が戦争回避のためにイラク指導部が国外退去するよう求める提案をおこないましたが、ムーサ事務局長は会議後の記者会見で「(加盟国の)体制変革はわれわれの仕事ではない」とのべ、会議では議題に上らなかったと説明しました。


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