2003年3月3日(月)「しんぶん赤旗」
【シャルムエルシェイク2日小泉大介】バグダッドからの報道によると、イラクは国連安保理決議で定められた制限を超える射程距離をもつとされた弾道ミサイル「アルサムード2」四基を一日廃棄したのに続いて、二日、新たに同ミサイル六基の廃棄を開始しました。
国連監視検証査察委員会(UNMOVIC)のブリクス委員長は「アルサムード2」ミサイルの廃棄を三月一日までに開始するよう命じていました。同委員長はイラク側による同ミサイル廃棄を「非常に重要だ」とのべており、廃棄が順調に進めば、七日に予定されている国連安保理への査察報告に重要な影響を与える可能性もあります。
UNMOVICの植木安弘報道官は一日、四基の廃棄を確認。イラクがバグダッド北部のタジ軍事施設で、ブルドーザーで破壊したといいます。
同日夜バグダッドで記者会見したUNMOVICのペリコス副委員長はイラクが同ミサイルを約百基保持しているとの見方を示しつつ、二日にも相当数の廃棄が期待されると語っていました。