2003年3月5日(水)「しんぶん赤旗」
リクルート事件の東京地裁判決について、日本共産党金権・腐敗政治追及委員会の木島日出夫委員長は四日、次の談話を発表しました。
一、本日、東京地裁で、値上がり確実の未公開株などを政治家にばらまいたとして贈賄容疑に問われていたリクルート社の元社長・江副浩正被告に対し有罪判決が言い渡された。判決は、未公開株の譲渡が、「単なる経済行為」とか「個人の商取り引き」などといって、“濡れ手で粟”を合理化した行為に対し、断罪を下したものであり当然である。
一、リクルート事件は、歴代首相など政権中枢をまきこんだ一大疑獄事件であった。リクルートグループは、大物政治家への未公開株のばらまきにとどまらず、リクルートグループによる周到な官庁工作、NTTぐるみの買収、政治家への献金やパーティー券購入、講演料名目での現金贈与などさまざまな形態でも政治家工作がおこなわれた。
未公開株を譲渡された“灰色”政治家たちが、なんら反省することなく、今もって政界に隠然たる影響力を行使していることは、日本の政治の異常さを示すものといわざるを得ない。
一、今日に至っても、加藤元自民党幹事長の事務所代表者の脱税事件、鈴木宗男衆議院議員の受託収賄事件、自民党長崎県連の公職選挙法違反事件など、「政治とカネ」をめぐる事件は後をたっていない。これは自民党政治の体質によるものであり、小手先の対応は許されない。企業・団体献金そのものの禁止に踏み込むべきである。わが党は、そのために奮闘することを改めて表明する。