日本共産党

2003年3月7日(金)「しんぶん赤旗」

仏ロ独 平和解決へ一致

仏ロ独の共同宣言(全文)


 イラク問題で会談したフランス、ロシア、ドイツ三国外相が五日発表した共同宣言の全文は次の通りです。

 われわれの共通の目標は、引き続き(安保理)決議一四四一に従ってイラクの真の完全な武装解除を実現することである。

 われわれは、この目標が査察の平和的な道を通じて達成されうると考える。

 われわれは査察がますます勇気づける成果を生んでいることを確認する。

 −ミサイル「アルサムード2」の解体が始まり、前進している。

 −イラクは生物・化学兵器に関する情報を提供している。

 −イラク人科学者のインタビューが継続している。

 ロシア、ドイツ、フランスはブリクス氏(国連監視検証査察委員会=UNMOVIC=委員長)とエルバラダイ氏(国際原子力機関=IAEA=事務局長)に断固とした支持を与え、三月七日の安保理会議を実践中の(査察)プロセスにとっての重要な一段階だと考える。

 われわれはイラク当局に対し、同国の完全な武装解除に向けて査察官にさらに積極的に協力するよう強く呼びかける。査察は無期限に続けられるものであってはならない。

 われわれは、われわれ三国が安保理に提出した覚書に打ち出されている方針に沿って、査察の速度をあげるよう期待する。われわれは以下のことを期待する。

 −未解決の問題を計画ごとに明確にし、順序だてること。

 −詳細な期限表を作成すること。

 この方法に基づき、査察官は安保理に対し、定期的な報告を添えた作業計画を遅滞なく提起することができる。この作業計画によって、打ち合わせのための条項が備わり安保理がプロセス全体の結果を評価できることになる。

 こうした状況のもとで、われわれは武力行使を容認するような決議案は通させない。

 ロシアとフランスは、安保理常任理事国として、この問題に関するみずからのすべての責任をとる。

 われわれは転換点にある。われわれの目標はイラクの平和的かつ完全な武装解除である。平和的な手段を通じて、平和プロセスにおける以下の前進から始めて、中東全体の問題解決に達する可能性がある。

 −単独移動許可証の発行と実行。

 −安全と安定、武力の放棄、武器の統制および信頼措置に基づく中東の全般的枠組みの確定。(パリで浅田信幸)


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