2003年3月7日(金)「しんぶん赤旗」
【ドーハ5日岡崎衆史】イスラム諸国会議機構(OIC=五十六カ国と一機構で構成)緊急首脳会議が五日、カタールのドーハで開かれ、イラク攻撃完全拒否と軍事行動不参加を盛り込んだ共同声明を採択しました。
声明は、「イラクへの攻撃とイスラム国家の安全保障への脅威を完全に拒否する」と宣言。その上で、問題は、「国連の枠組みのなかで平和的手段によって解決されるべきだ」と強調しました。声明はまた、「イスラム諸国は、イラクの安全保障と領土保全を標的にするいかなる軍事行動にも参加しない」と表明しました。
OIC声明はさらに、「中東地域での変革の強制や内政干渉の試み」に反対するなど、イラクの体制打倒を掲げる米国を暗に批判しました。
一方、フセイン・イラク大統領の退陣を求めるアラブ首長国連邦(UAE)の提案は、正式には協議の対象となりませんでした。
会議終了後記者会見したOIC議長国カタールのハマド外相は、「イラクの人々はすでに十分被害を受けている」と述べ、「われわれは平和的な手段で問題が解決されることを支持する」と語りました。