2003年3月11日(火)「しんぶん赤旗」
【ニューデリー9日小玉純一】パキスタンからの報道によると、同国の首都イスラマバードに近い北部ラワルピンディで九日、米国が強行しようとしている対イラク戦争を非難する集会・デモが行われ、約四十万人が参加しました。
イスラム系の団体・政党が呼びかけたもので、参加者の大多数は若い世代。同市内の大通りは参加者の人波で埋め尽くされました。横断幕には「石油のための戦争ノー」「イスラム教徒を殺すな」のスローガンとともに「人類は戦争ではなく平和を必要としている」の主張が大書されました。
同国では一週間前の二日にも、カラチで、ここ数年で最大規模となる約七万人のイラク戦争反対デモが行われています。九日のラワルピンディでの反戦行動は、これをさらに上回るものとなりました。パキスタン政府は平和への選択肢をすべて駆使すべきだとの立場を取っており、七日の安保理会合で同国大使は「あらゆる平和的解決の道が尽くされたかどうかを考えなくてはならない」と述べ、開戦強行に反対の姿勢を鮮明にしています。