2003年3月12日(水)「しんぶん赤旗」
日本共産党が十一日にとりくんだイラク戦争反対の全国大宣伝行動。「イラク戦争反対! 平和のルールを守ろう」―氷点下の北海道から沖縄の基地の街まで、平和を求める熱い声が全国各地で響きわたりました。
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日本共産党全国労働者後援会は、午前八時、東京・新宿駅西口に約八十人がずらりと並び、通勤途中の人たちに「おはようございます」「イラク戦争に反対しましょう」「国政・都政を変えましょう」と声をかけながらビラを配りました。
弁士の訴えをじっと聞いていた男性会社員(50)=新宿区=は、国連安保理での仏独ロの動きに注目し期待しているとし、小泉政治にたいしても「医療保険の負担増などの影響は大きい。イラクの戦後処理の約束をするより、景気回復に税金を使わなきゃ」とばっさり。
江戸川区で保守系区議の秘書をしているという男性は、「共産党はすごいね。朝早いのに、こんなに大勢の人が集まってくるなんて。党派が違うとはいえ、足が止まっちゃうよ。若林(義春)さんは都知事選の唯一の対抗候補だね」と話していました。
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「イラク戦争反対。査察の継続・強化で平和解決を」――日本共産党北海道委員会と各地区委員会は、宣伝カーやハンドマイクを出し、全道各地のターミナル、駅頭、商店街、住宅地などで終日宣伝にとりくみました。
札幌市白石区では、氷点下六度の肌を差す寒さのなか、山根たい子道議と伊藤りち子市議候補を先頭に支部が早朝から駅頭に立ち、ハンドマイクで「イラク戦争反対の声をさらに大きく広げましょう」と訴え、「しんぶん赤旗」号外を配布しました。出勤途中の会社員や高校生が次々とビラを受け取り、その場で読む姿も見られました。
九カ月の赤ちゃんを抱いた主婦(21)はビラを受け取り、「戦争ではなく、話し合いで解決してほしい。戦争放棄の憲法を持っている日本はアメリカの戦争の援助をしてはだめだと思います」と語っていました。
通りかかった町内会長が「イラク戦争反対の宣伝をやっているのはあんたたち共産党だけだ。がんばってくれ」と激励する一幕もありました。
群馬県の日本共産党東毛地区委員会は、関口直久県議候補(桐生市区)を先頭に寒風が吹く中、終日、支部の人たちとイラク戦争反対の宣伝をくりひろげました。
関口候補は日中、川内支部の人たちと党のポスターを張り出しながら、ハンドマイクを使ってスーパー前などで宣伝。「日本共産党は党創立以来八十年、反戦平和を貫いてきました。国際ルールをふみにじるアメリカの横暴は許せません。無法な戦争をやめさせましょう」と力強く訴えました。(写真)
通りかかった蛯原(えびはら)君枝さん(61)は「戦争だけは反対だね。やってはいけないと思う。関口さん頑張って」とエールを送ります。
佐藤貞雄、中田米蔵両桐生市議、つぶく博人同候補もそれぞれ朝から、駅頭や繁華街、住宅街で訴えました。
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埼玉県新座市の八つの日本共産党支部が合同で東武東上線志木駅南口でイラク攻撃反対の宣伝・署名に取り組みました。途中、笠原すすむ県議候補も合流し、イラク問題の平和解決を訴えました。
党支部の呼びかけに、市民が次々と署名に応じました。書きながら「戦争なんてもうこりごり」「なんとしてもやめさせなければ」などと話しこむ人も多く、中には「がんばって」と言って募金に協力していく人もいました。
四歳の娘と二人連れで通りがかった主婦の野えりかさん(35)=朝霞市在住=は「イラク問題は戦争で解決できるものではないと思うし、攻撃が始まってしまえば、市民や子どもたちが苦しみます。話し合いで平和的に解決してほしい」と話し、署名していきました。
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千葉県船橋市の日本共産党三山支部のメンバー六人は、ハンドマイクを使い、「イラク戦争反対」を訴えました。参加者は、「ピース」「イラク攻撃反対」などと書かれたゼッケンを付け、のぼりを持ち、商店街など辻つじでトーク。道行く人が「頑張って」「ご苦労さま」と参加者を激励する姿が見られました。
スーパー前で聞いていた市内の白鳥操さん(73)は、「戦争をくぐってきた人間として、戦争には絶対反対です。犠牲が出るのはたまりません。なんとしても食いとめたい」と話しました。また、ある年配の女性も、「満州(中国東北部)で戦争の悲惨さを体験しました。戦争は無い方がいい」と語りました。
名古屋市の金山総合駅前では、党愛知県委員会と女性後援会の人たちが「爆弾でなく本を!平和を!命を守れ」と書いた横断幕を掲げ宣伝(写真)。訴えを聞いた年配の女性は「アメリカの態度は理不尽。まるで暴力団のように問答無用で戦争をしようとしている」と話します。
市民からは「石油製品が値上がりしている。戦争になると価格が高騰すると思う。三十年前のオイルショックを思いだす。日本政府は真剣に平和に取り組んでほしい」(熱田区の磯部規子さん、五十七歳)、「小泉首相に期待していたがガッカリ。最近は公明党に取り込まれている。日本共産党に期待するしかない」(駅近くの会社員の勝俣俊さん、五十二歳)との声が寄せられました。
日本共産党京都府委員会は、京都市の四条河原町でイラク戦争反対のいっせい宣伝行動にとりくみました。中井作太郎委員長、渡辺和俊書記長をはじめ、若宮修、倉林明子両市議、原田完、西脇いく子両府議候補らが、アメリカに追随する自公政権を批判、平和解決を訴えました(写真)。
中井府委員長は、瀬戸内寂聴さんが登場した「しんぶん赤旗」日曜版九日号の拡大カラーコピーを示して、「京都では寂聴さんをはじめ多くの宗教者が戦争を止めようと声をあげています。みなさんも声をあげ、一緒に行動しましょう」とよびかけました。
福岡県では、日本共産党支部やいっせい地方選の候補者がそれぞれ駅前やスーパー前など各地の繁華街、国道沿いに立ち、「イラク攻撃阻止へ共同運動をすすめよう」との訴えを響かせました(写真)。出勤で急ぎ足のサラリーマンとOL、駅利用者の高校生や大学生、買い物客らが、差し出されたビラを次つぎ受け取りました。
北九州市八幡西区のJR折尾駅前で午前七時から始めた街頭宣伝行動。呼びかけにこたえた折尾東支部など三つの支部から六人が参加。瀬川康之県議と石田康高市議がマイクで、「イラクへの査察を継続・強化し、平和的解決こそ、世界の流れ」「イラク攻撃を許さないため、大きな反対世論を」と訴えました。
「イラク攻撃反対の声をもっと広げなければ」との思いから参加した折尾東支部の板山一子さん(62)。「戦争が始まった一九四一年の生まれ。食糧などモノ不足の体験をしているだけに、戦争には絶対反対。イラク国民のお年寄りや子どもまで巻き添えにするイラク攻撃をやめさせたい」と話しました。
「イラク攻撃をやめさせるのは世論の力!」。日本共産党沖縄県委員会と各地区委員会は十一日、本島から宮古島まで、早朝に五カ所、夕方からは十一カ所で街頭演説。「赤旗」号外を配布し、署名も集めながら、十五日に超党派で開かれる「Stop!イラク攻撃 戦争は許さない沖縄県民大会」への大結集をよびかけました。
県委員会は午前八時から、那覇市の県庁前で街頭演説し、伊佐真市県委員長代理、外間久子県議団長らが訴えました。
宮里昇北部地区委員長は、支部の人たちと一緒に、ハンドマイクを持って、新基地の建設が強行されようとしている名護市内を駆け巡りました。
宮里氏は、米英のイラク攻撃に反対する運動が世界のいたるところで広がり、戦争推進勢力の策動を食い止めていることを指摘。「名護からこそ、反戦・平和の声を大きく広げていきましょう」と訴えました。
スーパーに買い物に来た女性(70)は、「沖縄戦を体験したものとして、若い子たちに同じみじめな思いをさせたくない。心の底からイラク攻撃に反対します」とのべ、「基地さえなければ二度と戦争を繰り返すことはない」と、新基地建設反対、世界平和への願いを切々と語りました。