2003年3月12日(水)「しんぶん赤旗」
【パリ10日浅田信幸】アナン国連事務総長は十日、国連安保理の承認なく行われる対イラク戦争は国際法への侮辱であり「国連憲章に合致しない」と米国を名指しして、その姿勢に警告を発しました。ハーグでの記者会見でのべました。
同地からの報道によるとアナン事務総長は「米国が安保理の枠外で軍事介入を開始すれば、それは国連憲章に合致しない」と言明。さらに「戦争は最後の手段であるべきだ」とのべ、戦争が短期に終わるか長期にわたるかにかかわりなく、「きわめて大きな人間的苦悩」を必然的に伴うと指摘しました。
アナン氏はまた「国連は最後の限界まで平和的解決を追求する義務がある」とし、「全世界の人々はこの危機が平和的に解決されることを望んでいる」と強調しました。