2003年3月12日(水)「しんぶん赤旗」
【ニューデリー11日小玉純一】パキスタンのジャマリ首相は十日、会見で「対イラク戦争をパキスタンが支持するのは非常に難しい」と述べました。また与党第一党のパキスタン・イスラム教徒連盟幹部は同夜、十七日を期限とした大量破壊兵器の完全廃棄をイラクに求める米英の決議案採決にパキスタンは棄権する意向だと述べました。パキスタンは国連安保理の非常任理事国で、米英決議案への同国の態度が報道されたのは初めてです。
同日、緊急閣議が開かれ、国民に受け入れられない決議案を支持するべきではないとの点で一致、また大部分の閣僚が決議案採択には棄権するのがベストだと発言しました。
米国はこの間、パキスタンに繰り返し圧力をかけてきました。十日も、パウエル米国務長官がパキスタンのムシャラフ大統領に電話をかけています。
一方パキスタンでも、イラク戦争に反対するたたかいが高揚しています。二日カラチで七万人、九日ラワルピンディで四十万人の集会、デモが行われました。二十三日にはラホールで大規模なデモが計画されています。