2003年3月13日(木)「しんぶん赤旗」
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イラク攻撃反対の世論が日増しに高まりを見せる中、イラクの少女の写真をデザインした日本共産党ポスター「イラク戦争に反対です」を見た人から党本部に問い合わせが相次ぐなど、反響が広がっています。
十一日夕、日本共産党本部にこんな電話がかかってきました。「ポスターを見ました。私も何かやりたいんですが…」。幼さの残る若い女性の恥ずかしそうな声でした。
鳥取県の女子中学生でした。鳥取県委員会の連絡先を教えるとそこに電話が。米子市内の中学二年生といい、「少女のポスターを見て、戦争はこういう子どもたちを犠牲にしてしまうことがよく分かりました。戦争をしてはいけない。署名を集めたい」と語りました。
八日午前にも東京・世田谷区の二十代の男性から「ポスターを見て電話をしています。イラク戦争反対の集会に参加したいので、日程を教えてほしい」。男性は同日東京で開かれた集会に参加、「しんぶん赤旗」の購読も検討してくれることになりました。
大阪府松原市の松原南支部の井戸下弘己さん(62)は六、七の両日、約百枚のイラクポスターをはじめ、約二百枚の党ポスターを一人で一気に張り出しました。
井戸下さんの父親は太平洋戦争のときニューギニア戦線で戦死。井戸下さんは父親の顔をまったく知りません。
「張るのはしんどかったけど『戦争を止めたい。何を置いてもこれだけは』と走りました」と井戸下さん。五年前生活相談を通じて入党し、日本共産党が戦前から反戦・平和を貫いてきたことを知りました。「反戦平和は日本共産党の原点」。誇りをもってイラク戦争反対を訴えています。
「少女がカゴに乗せて持っているものは何?」。ポスターの少女に関する問い合わせが各地から寄せられています。写真を提供した写真家の森住卓氏は、「イラク南部のバスラという町で、家計を助けるために食用のヒマワリのタネを弟といっしょに売っているラナルという少女です」と。写真は『イラク湾岸戦争の子どもたち』(高文研)に収載されています。