2003年3月13日(木)「しんぶん赤旗」
【ニューヨーク１１日遠藤誠二】非同盟諸国の要請で十一日にもたれた安保理公開会合は､二月十八､十九の両日に続く､今年二度目の非理事国による議論の場となりました｡戦争に道を開く米英スペイン提案の新決議修正案採択をめぐり水面下の交渉が続く緊迫したなかでの開催｡米英両国は､国際的な批判をよそに､新決議への支持をかち取るため各国に外交攻勢をかけていますが､｢戦争反対、査察を通じた平和的解決」という国際世論の流れは変わりようがありません。この日の議論で、それが再び明白になりました。
この日発言した二十八カ国・機関のうち韓国、シンガポール、トルコ、カナダが明確な態度表明をさけ中間的な主張を唱えました。その他の二十カ国近くは査察の継続・強化、戦争反対を明確に訴えました。
先に非同盟諸国首脳会議の特別決議を背景に、非同盟議長国のマレーシアと前議長国の南アフリカが戦争回避の論戦のリード役を果たしました。
特に国連監視検証査察委員会（ＵＮＭＯＶＩＣ）のブリクス委員長が七日におこなった報告で、査察完了まであと数カ月必要と説いたことが重視され、それを根拠に査察の延長・拡大・強化をもとめる意見が数多く出されました。
比較的中間派といわれる国々の中でも国連の承認なしでの軍事力行使に反対する意見が相次ぎました。イラクの武装解除期限を三月二十八日に設定した妥協案を提示しているカナダは、ニュージーランドとともに「安保理承認なしでの武力行使」に異議を唱えました。
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