2003年3月14日(金)「しんぶん赤旗」
「もし、すべての人が あるがままの 自分を好きになれたら 戦争なんてなくなる、と思う。」
SMAPのメンバーがこんなメッセージを投げかけるテレビCMが話題です。彼らのシングルCD『世界に一つだけの花』(作詞・作曲・編曲 槇原敬之)のCMです。いま、この歌が各地の「イラク戦争反対」の集会やパレードで若い人たちを中心に歌われています。
だれが一番と争う必要はない、だれもが特別な「オンリー ワン」の存在なんだ─。歌は一人ひとりの命と存在のかけがえのなさを歌ったもの。直接、反戦や平和に触れる歌詞はなく、小学校の卒業式などでも歌われています。
韓国出身の牧師、チョン・ユンシクさん(32)も、名古屋市のイラク攻撃反対の運動で反戦・平和の思いを込め、ギターを弾いて歌いました。
「この歌は一人ひとりが大切な存在とうたっています。戦争は何の罪もない人の命を奪うもの。命を大切にする一番のことは、戦争に反対することだと思ったからです」
SMAPは、七日夜のTBS系「NEWS23」に出演。アメリカや日本の反戦運動のニュースが紹介された番組で歌への思いなどを語りました。
この中で中居正広さんは、「戦争だとか、いまそういう話が色々出ていますけど、やっぱり人を殺しちゃいけないと、普通に考えてもつらいことだ、残念なことだって思います」と話しました。
ニューヨークの9・11「グラウンドゼロ」を訪れたことがあるという稲垣吾郎さんも、「(ニューヨークの人々の前向きに生きる)パワーが逆に反戦の声となって、戦争を起こそうとしている人たちに伝わればいいなと思います」と語っていました。
空前の反戦世論の高まり。歌声が広がっています。