2003年3月15日(土)「しんぶん赤旗」
【メキシコ市13日菅原啓】国連安保理非常任理事国チリのアルベアル外相は十三日、イラクへの武力行使に道を開く米英スペインの安保理決議案について「支持できない」と表明。同外相は「十四日に決議案に投票しなければならないとすれば、チリは同調できない。支持できないということだ」とのべました。
チリのラゴス大統領は同案がイラクの大量破壊兵器廃棄期限として設定している三月十七日について「あまりにも短い」とコメントしていましたが、チリ政府が決議案そのものに不同意を表明したのははじめてです。
英国政府は、武力行使回避の条件として新たな六条件を提示していますが、チリのバルデス国連大使は十三日、この案について交渉する意思はないと言明。態度未決定の他の中間派五カ国とともに、査察の延長を含む妥協案を提示し、平和的解決をめざす外交努力を続ける意向を明らかにしました。