2003年3月16日(日)「しんぶん赤旗」
長野県の田中康夫知事は十四日の会見で、イラクへの軍事攻撃を狙うアメリカに追随する日本政府の対応を痛烈に批判しました。
田中知事は「(イラクの)サダム・フセイン体制がいいとは言いません」と前置きしたうえで、アメリカのイラク攻撃について「理はない」として、反対する考えを表明しました。
そのうえで、武力攻撃に反対して査察継続による解決を主張するフランスを、福田官房長官が「妥協点を見いだす粘り強い努力をフランスもすべき。単に拒否権という姿勢ではいけない」とけん制した発言を引いて、「粘り強い努力をすべきはアメリカやイギリス。単に戦争ありきという姿勢ではいけない、と言い換えていただきたい」と語りました。
さらに、川口外務大臣の「反対だと言い切るフランスは、本当に収拾する努力を一生懸命しているのか」の発言を引いて、「賛成だと言い切るアメリカは、収拾する努力を本当にしているのかと、おっしゃるべきだ」と批判しました。