2003年3月17日(月)「しんぶん赤旗」
【パリ15日浅田信幸】イラク問題での最終的対応を協議する米英スペイン首脳会談を翌日に控えた十五日夜、仏独ロの三国外相は共同宣言を発表し、現時点で「査察放棄も武力行使も正当化するものは何もない」と改めて強調。戦争を急ぐ米英スペインに強い警告を発しました。
共同宣言は、「査察が成果」を生んでおり、イラクの「武装解除の早期完了」の可能性があると強調。査察期間の「短縮」も提示しています。またそのために三国は、中国の支持も得て、査察作業の効率化と迅速化を目指した提案をし、同様の示唆が他の安保理国からも出ていると指摘。こうした努力に基づいてこそ「安保理の統一は保持されうる」と訴えています。
宣言はまた、国連査察団の作業提案が十八日にも提出されると指摘。外相級の安保理会合を直ちに招集し、今後の査察作業の優先順位と実行予定表を決定するよう提案しています。