2003年3月17日(月)「しんぶん赤旗」
日本共産党の小池晃参院国対委員長代理は十六日のNHKテレビ番組「日曜討論」に出演、各党・各派幹事長らと討論しました。
小池氏は、イラクへの査察打ち切り・武力行使を認める米英スペインの決議案を政府が支持したことを批判。「査察が順調にすすもうという矢先に戦争支持の態度を明確にしたことは、世界の流れにも世論にも背を向けるものだ。気に入らない政権を武力でつぶすことをやれば世界は無法地帯になる」「『その場の雰囲気で』などという小泉氏に憲法第九条を持つ国の総理大臣の資格はない」とのべました。
自民党の青木幹雄参院幹事長は「戦争を支持しているわけじゃない。平和裏に解決するために圧力をかけなければ」と弁明。小池氏は「査察を打ち切り武力行使をおこなう決議だということは、イギリスの国連大使もいっている。それに支持表明をしたわけだから、戦争賛成の態度を明確にしたことは国際的に間違いない」と指摘。公明党の木庭健太郎参院幹事長も「確かにそういう文面になっている」と認めました。
青木氏がイラク攻撃支持の理由に北朝鮮問題を持ち出したのにたいして小池氏は、「(イラクで武力行使の)前例をつくれば、北朝鮮でも同じような解決は当たり前となりかねない。北朝鮮の問題を心配するなら、なおさら武力解決はやめなさいとアメリカにいうべきだ」と強調しました。
深刻化する経済対策について与党側は「政府と日銀が一体になって株価対策に取り組む」(青木氏)などとのべました。
小池氏は「政府の対策は、電気がきていないのに電球をいじっているようなもので、小手先にしか見えない。国民の暮らしを温める、経済の六割をしめる個人消費を冷え込ませる医療費の負担増や社会保障の負担増を辞めて、雇用や中小企業対策を思いきって広げるべきだ」と発言しました。
また、「予算を成立させて前倒し執行を」(木庭氏)との意見について「参院の審議のさなかに与党から補正が必要だという話が出ている。政府の予算は景気回復に役立たないことを認めるようなものだ」と批判し、「国民の懐からお金をとるような予算を通したら、ますます景気が悪くなる」とのべました。