2003年3月17日(月)「しんぶん赤旗」
フランス、ドイツ、ロシアの三カ国が十五日に発表した共同宣言の全文は次の通りです。
国際社会の共通の目標は、国連安保理の決定に従ったイラクの武装解除である。全会一致で採択された決議一四四一は、これを達成する前例のない査察体制を定めた。
われわれは現状のもとで、査察プロセスの放棄も武力行使も正当化するものは何もないことを再度強調する。
ブリクス氏とエルバラダイ氏の安保理への相次ぐ報告は、査察が成果を生んでいることを示している。イラクの武装解除は始まっている。あらゆることが、早期に、安保理が定めたルールを尊重して、武装解除を完了しうることを示している。イラク側は積極的かつ留保なく協力すべきだ。
フランス、ロシア、ドイツは、中国の支持を得て、武装解除のカギとなる課題の順位づけと期間を短縮した予定表の策定により、この目標を達成する提案をした。
同様の精神で、他の安保理国からも示唆が出された。こうした努力に基づいてこそ、決議一四四一に定められた諸原則を尊重しつつ安保理の統一は保持されうる。この決定的な時点で安保理の分裂を回避するため、安保理各理事国には特別の責任がかかっている。
国連監視検証査察委員会(UNMOVIC)の作業計画は火曜日に安保理に提出されることになっている。これに基づき、われわれは閣僚レベルの安保理が直ちに招集され、武装解除の優先的課題を承認し、必要でもあれば現実的でもある実行予定表を決定することを提案する。