日本共産党

2003年3月19日(水)「しんぶん赤旗」

レーダー

戦争へ傾くのはやめて


 戦闘機が飛び、戦車が大砲をこちらへ向ける映像をクローズアップしたNHKニュース。アメリカがイギリス、スペインとの三国首脳会談を発表した翌十五日以来、テレビは戦争が始まったかのような報道ぶりです。この日は反戦の声が世界を駆け巡ったのに、人民のデモのニュースはどこへいったのか。

 「(米軍などは)侵略というより、解放軍として迎え入れられると思う」(15日、TBS系「ブロードキャスター」)という、アメリカの政府広報そのままといえる、とんでもない発言も出ました。

 なりふりかまわずイラク攻撃に向かおうとするアメリカ。国際世論はそれを包囲するように反戦デモを繰り広げています。

 戦争と平和をめぐっての激しい攻防が続く正念場に、テレビが強調するのは戦争推進の側の動きです。平和を望む世論は八割にも上っているのに、ここにきて背を向けているとしかいいようがありません。

 NHK衛星(1)の「ワールドドキュメンタリー」(15日)は、イラク攻撃に目的を定めたブッシュの覇権があらわになっていく過程を追ったアメリカの番組を放送。十七日のTBS系「ニュース23」で、筑紫キャスターが「どんなに気にいらない政権でも武力で倒すことは認められない」と平和のルールをのべました。

 国際社会や国連安保理の動きを見ていると、アメリカの横暴で世界が動かなくなったことがわかります。テレビは米国追随の報道から脱すべきです。(え)


もどる
「戻る」ボタンが機能しない場合は、ブラウザの機能をご使用ください。

日本共産党ホームへ「しんぶん赤旗」へ


著作権 : 日本共産党中央委員会
151-8586 東京都渋谷区千駄ヶ谷4-26-7 Mail:info@jcp.or.jp