2003年3月21日(金)「しんぶん赤旗」
米英が国連憲章の平和のルールを踏みにじってイラクへの攻撃を開始した二十日、日本共産党は全国各地で怒りをこめて暴挙を糾弾、軍事攻撃の即時中止を要求するとともに攻撃を支持する小泉内閣・自民・公明・保守新党に抗議し、多彩な行動を繰り広げました。平和・民主団体、幅広い個人もさまざまな形で戦争阻止を求める声をあげました。
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イラク攻撃が開始された二十日夜、日本共産党中央委員会と東京都委員会は東京・明治公園で戦争に抗議する緊急集会を開きました。
ブッシュ米大統領の攻撃強行声明を受けて、日本共産党として緊急に計画したもの。寒風をついて五千人が集まり、主催者を代表して市田忠義書記局長が「満身の怒りをこめてこの暴挙を糾弾し、ただちに戦争中止を求める」との訴えに、「そうだ」の声がとびました。市田氏を先頭に手作りのプラカードをかかげ、渋谷までパレードすると、「頑張ってください」と声援を送る女子高校生、ビルの窓に鈴なりになって見守る人たちなどの姿がありました。
「犠牲者がでているというニュースを職場で見て、じっとしていられなかった。もっと声をひろげたい」とかけつけた東京・八王子市の青柳有希子さん（２４）＝医療事務＝。
「友だちに誘われ、自分なりに反戦の思いを表明したくて参加しました。共産党が呼びかけた集会で少し抵抗があったけど、こんなに同じ思いの人が集まっているのかと勇気がでました」と明治大学三年の女子学生（２１）。東京・練馬区の専門学生（１９）は「あきらめモードではだめ。もっと戦争反対の声を集めて、一日も早く戦争を終わらせたい」と語っていました。
各界から高田公子・新日本婦人の会副会長、高草木博・日本原水協事務局長、中山伸・全都労働者後援会代表委員（東京地評議長）が決意表明しました。
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イラク攻撃で巡航ミサイルの第一撃を放った米空母キティホーク機動部隊の母港、米海軍・横須賀基地をかかえる神奈川県で二十日夜、志位和夫委員長を迎えた日本共産党街頭演説が、横浜駅西口でおこなわれました。アメリカの無法なイラク攻撃を糾弾し、軍事行動の即時中止を求める訴えに、買い物客や勤め帰りの市民が次つぎと足を止め、約四千五百人の聴衆が駅前を埋め、反戦・平和の一大デモンストレーションとなりました。
いっせい地方選挙で横浜市から立候補する県議・市議候補がそろい、みやした泉県議団副団長（横浜市鶴見区）、大貫のり夫横浜市議団長（青葉区）が訴えました。
志位氏は、米英軍による無法なイラク戦争の暴挙と、追随して支持を表明した日本政府の対米屈従外交ぶりを厳しく糾弾。このなかで、神奈川が米の世界への殴りこみの出撃拠点にされていることを告発。「戦争勢力に厳しい審判を下し、県議でも市議でも、平和の党、日本共産党を大きく躍進させていただき、国民の平和の思いここにありを示す選挙にしよう」と力強く訴えました。
通りがかりに足を止め、拍手を送っていた学生（２３）は、「戦争は国際社会のルールを破り、平和への査察の努力を台無しにしてしまうという話は、その通りだと思いました。きょうのような意見に賛成したい」と語り、勤め帰りの男性会社員（２９）は、「アメリカが世界の平和を無視して攻撃を開始したことに憤りを感じます。戦争中止という声を広げていきたい」と声を弾ませていました。
幼い子を連れた女性（３２）＝鶴見区＝は「志位さんがイラクの人々の半数が十八歳以下の子どもだといっていましたが、戦争がはじまりやるせない気持ちです。子どもたちのことを考えると戦争はさけてほしかった」と話していました。
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埼玉県蕨市の日本共産党蕨後援会は二十日正午すぎ、ＪＲ蕨駅前でアメリカのイラク攻撃に抗議、無法な戦争の即時中止を訴え、ランチタイムの商店街をピースウオーク。
体調を崩し、痛むひざをひきずりながら参加した男性（６１）は「いてもたってもいられない。戦争放棄の憲法九条を守り、なんとしても戦争をやめさせたい」と、「イラク戦争 この無法許せない」の大見出しをかかげた「しんぶん赤旗」日曜版最新号を手に訴えました。
「夜勤明けで帰宅するところ。戦争はじまったんですか」と不安な表情で後援会員と対話する男性（２３）は、手渡された日曜版をくいいるように見つめ、「日本がアメリカに協力するのは納得できない。“世論がまちがっている”という小泉首相はやめてほしい」と怒りをこめました。
「戦争が始まったみたいだ」−−。雪の残る北海道札幌市の中心街で二十日正午すぎ、ビルの壁の大型テレビ画面にイラク攻撃開始のニュースが流れると市民は足を止め不安な表情でみつめていました。
「戦争は絶対に反対だ。すぐにアメリカを支持する小泉首相も本当に情けない。犠牲になるのは無実の人々。命をなんと思っているのか」（五十九歳の会社役員）など、街角には戦争への怒りの声が渦巻きました。
正午から始まった日本共産党道委員会の宣伝に、通りかかった子どもを連れた母親は「戦争が始まったんですか、残念です」と顔を曇らせました。
宣伝中、青年が「デモとかはないんですか」と聞いて来ました。「六時からありますよ」と伝えると、「わかりました」と。八十部用意した「しんぶん赤旗」宣伝紙は三十分ほどですべてなくなりました。
愛知県の日本共産党組織は二十日早朝、岩中正巳県委員長、新谷由紀子同副委員長らが名古屋市の金山総合駅前で訴えたのをはじめ、各地でいっせいに党地区委員会、地方議員らが街頭から攻撃中止を訴えました。
神奈川県から仕事で来ているという男性（３８）は「査察も進んでいたわけでしょう。アメリカは十年も待ったと言うなら、あと少しは待てるはずではないですか」と、無法な開戦を批判しました。
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横浜市保土ケ谷区の日本共産党の地域支部は二十日、区内六つの駅頭で、小沢かつ子神奈川県議とともに、アメリカの対イラク戦争を糾弾する行動にとりくみ、「しんぶん赤旗」号外を配りました。約二十人が参加し、「戦争はやめさせて」「頑張って」と反響が広がりました。
相鉄線天王町駅前では、「アメリカの勝手な理屈でイラクの人々が殺されるのはがまんできない」と十九歳の学生が飛び入り参加。
小沢県議は「イラク戦争は絶対反対。小泉首相に支持撤回を求めよう」と訴えました。三歳の女児を連れて行動に参加した女性（３８）は「戦争では多くの子どもや市民が犠牲になります。国連の査察をまたずに攻撃に出たアメリカは勝手すぎる。支持する小泉さんは許せない」と話しました。
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日本共産党大阪府委員会は二十日夕、大阪市・ＪＲ天王寺駅前で山口勝利府委員長を先頭に三十人が、「アメリカはただちに攻撃を中止せよ」「日本は戦争に協力するな」と宣伝し、九十の署名が集まりました。府内では八百五十八カ所で訴えました。
「力をあわせて無法な戦争をやめさせましょう」とのよびかけに、若い人たちが相次いで署名。ベビーカーで子どもを連れ、妹といっしょに署名した女性（２９）は、「戦争は絶対によくない。日本は広島で原爆を知っている国なのになぜアメリカを支持するのでしょう。許せないです」と厳しい口調でいいました。
子どもたちの一群が、「そうだ、そうだ！」「応援します！」と集団で手を振り、「しんぶん赤旗」日曜版を受け取って見入る人など、関心と怒りの強さを示しました。
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京都府内の日本共産党は地方議員、候補者を先頭に二十日、駅頭や街頭での宣伝、デモ・ピースウオークなど多彩に戦争への抗議の声をあげました。午後六時半には、中井作太郎府委員長が、大原念仏寺住職の大島亮準さんらと京都駅前で訴えました。
中井委員長は、「ひとかけらの道理もない戦争に小泉首相、自民・公明党がいち早く支持を表明した。できることから戦争反対、日本は戦争に加担するなの声をあげよう」とよびかけました。
大島さんは、「過ちを繰り返すものほど、愚かなものはない。その過ちを繰り返すと発表したのが日本政府です」と日本共産党と一緒に世直しをしようと訴えました。
ビラを受け取りじっと聞いていた男性（３１）＝会社員、京都市左京区＝は、「戦争が始まった日に、日本でもこういう形で行動しているので、聞いてみようと思いました。イラク問題ではっきりものをいっているのは共産党だけですね」と話していました。
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「戦争やめよ」と、千葉県では二十日、電子メールで参加者を集めた民主青年同盟や、「有事法制反対！ 千葉県センター」など約三十人がＪＲ千葉駅前で緊急宣伝に立ちました。
駅前の大型テレビの前は黒山の人だかり。「あきらめないで。みなさんの署名が力です」の訴えに人の波があふれ、二時間で五百八十九人が署名しました。
署名した女性（５１）は「何度同じ過ちを繰り返したら気づくのか。小泉さんより国民のほうが、よっぽどアメリカに『ノー』と言っている」といいます。
大学生（１９）は「平和的に解決しようという努力が十分だとは思えない。小泉さんも、『査察を終えるまで待とう』くらい言うべきだ」と話しました。
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名古屋市中区栄の栄小公園で二十日夕、「テロと報復戦争反対、憲法を守る愛知実行委員会」（市民団体、労組や、政党では日本共産党、社民党、新社会党が参加）の呼びかけで開いた緊急抗議集会に八百人が参加、デモ行進しました。
「イラクの子どもたちを殺すな」「戦争では何も解決しない」と書いたプラカードを持った名古屋市名東区の学校事務職員の男性（５４）は、「たくさんの職場の仲間からメールやファクスで寄せられた言葉を書いてきました。こんな行動は初めて。日本が戦争に加担することにみんな危機感を持っている」
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「ブッシュ米大統領や小泉首相は何よりも尊い人命を何とも思っていないのか！」−。沖縄県統一連は二十日夕、「イラク攻撃やめよ！３・２０緊急県民集会」を開きました。約百五十人の参加者は、野蛮なイラク攻撃強行に、次々と怒りの声をあげました。
「無実の子どもたちが殺されようとしている今、何もしないわけにはいかないと思い参加した」という男性（２０）は、「署名やピースウオークをさらに広げて一日も早く戦争を止めたい」と話します。
医療関係で働く新垣さんは、「悲惨な沖縄戦を体験した県民は何よりも平和を望んでいます。私は戦後世代ですが、その心を受け継ぐものとしてたたかいの輪を広げ続けたい」と話しました。
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有事法制に反対する埼玉共同センターは二十日、埼玉県庁前からＪＲ浦和駅までの昼休みデモにとりくみ二百人が「イラク市民を殺すな」「日本政府は戦争協力をやめろ」とシュプレヒコールしながら行進しました。
行進後の駅頭宣伝でビラを配っていた新婦人県本部の国松裕美さん（３３）＝さいたま市在住＝は「とにかく一分一秒でも早くやめさせるために行動しなくては。イラクの子どもたちは今ごろ恐怖のなかにいるのではないでしょうか。ブッシュ米大統領も小泉首相も、住民のことを全く考えておらず、許せません」と怒りを込めて話しました。
神戸市の三宮・花時計前で二十日夕方、「アメリカはイラク攻撃をやめろ」と「ＳＴＯＰ！有事法制兵庫県集会実行委員会」緊急抗議集会を開き、約二百人が集まりました。同実行委は自治労兵庫県本部や県医労連など県内の広範な労組・団体でつくっています。
初めて集会に参加した神戸市内の主婦（４０）は「友人のメールで集会を知り、いてもたってもいれない気持ちで来ました。戦争をすぐにやめてほしい」と話していました。
参加者はこのあと三宮駅前などで「イラクへの戦争反対」と書いたプラカードを立て、ろうそくをもって、沈黙したままの抗議行動を展開。集会には安保破棄兵庫県実行委員会のメンバーも参加し、デモ行進しました。
「子どもや市民が犠牲になるアメリカのイラク攻撃を許さない声をあげよう」−−有事法制を阻止する福岡県連絡会は二十日、福岡市天神で、「戦争ノー」の思いを次つぎ訴えました。
買い物客やサラリーマン、ＯＬら通行人でにぎわう繁華街に、「え！ イラク攻撃がもう始まったのですか」と驚きの声があがり、緊張感がただよいました。
小島肇弁護士らが「イラク攻撃を満身の怒りをもって糾弾する。この侵略行為に賛同する小泉政権に抗議の声をあげていこう」と訴えました。そのそばで、他の参加者がビラを配布し、「戦争でなく平和を」と共同運動を呼びかけました。
空爆をやめさせる署名用紙にサインした男性（４１）は「一人の力は小さいけれど、みんなが立ちあがれば変えられると思う。アメリカの空爆をやめさせるために、私もなにかやらなければ」と語りました。
宣伝後、アメリカ領事館前に移動し、「イラク攻撃反対」「小泉首相はアメリカに協力するな」とシュプレヒコールしました。
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イラク攻撃に反対して札幌では二十日夕、約五百人が、平和の願いを込めたキャンドルなどを手に、札幌駅前からすすきのまでの中心街をデモ行進しました。
デモ行進前の集会では、北海道労働組合総連合（道労連）の山口康夫議長、新日本婦人の会道本部の石川一美会長、日本共産党の宮内聡国会議員団道事務所長、若山俊六知事候補（日本共産党推薦）がそれぞれイラク攻撃を糾弾し、平和の声を広げることを呼びかけました。
「Ｄｏｎ，ｔ Ａｔｔａｃｋ ＩＲＡＱ」の横断幕を手にした高校二年の男子生徒は「石油の利権のために戦争するのはやめてほしい」ときっぱりと語りました。
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