日本共産党

2003年3月23日(日)「しんぶん赤旗」

バスラで50人死亡か

米英軍がクラスター爆弾


 【カイロ22日小泉大介】イラク領内での地上戦に突入した米英軍は二十二日、首都バグダッドに次ぐ第二の都市、南部のバスラ(人口約百三十万)に侵攻しました。カタールの衛星テレビ・アルジャジーラによると、この攻撃で米英軍のF16戦闘機が投下したクラスター爆弾で、十二歳の子どもを含む五十人以上が死亡しました。

 クラスター爆弾は一つの親爆弾から約二百個の小爆弾が空中で飛散し、広範囲な目標を一気に爆撃し人間を殺傷するもの。米軍はアフガニスタン戦争でも大量使用し、不発弾による事後被害も含め、その残虐性が国際批判をあびました。

 二十二日のバスラ侵攻は、米海兵隊の戦車部隊と戦闘機によるもの。イラク軍との激しい戦闘がおこなわれました。英BBC放送はバスラが米英軍により制圧されたと伝えました。

市民200人負傷か バグダッド

 【ワシントン22日遠藤誠二】米英両軍は現地時間二十一日午後八時(日本時間二十二日午前二時)すぎから、首都バグダッドに大規模な爆撃を加えました。米側は軍事目標に対する攻撃だとしていますが、イラクのサハフ情報相はこの空爆で女性や子どもを含む市民二百七人が負傷したと語りました。

 バグダッドからの報道では、二十一日夜、チグリス川西岸の、共和国防衛隊施設がある大統領宮殿敷地とみられる場所から、大きな爆撃音が何度か聞かれ、せん光に続き炎と煙があがっているのが目撃されました。

 米国防総省によると、この作戦は「衝撃と恐怖」と名づけられ、二十一日から二十四時間で千五百発近くのミサイルと爆弾が撃ち込まれました。

民間人犠牲を当然視する発言
米中央軍司令官

 【ワシントン22日坂口明】米軍のイラク攻撃を指揮するフランクス中央軍司令官は二十二日、カタール・ドーハでの攻撃開始後初の記者会見で、「戦争というのは非戦闘員が死傷するものだ」と述べ、イラク全土への米英軍による空爆での民間人の犠牲者を当然視する発言をしました。


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