2003年3月23日(日)「しんぶん赤旗」
米英軍のイラク攻撃が激しさを増すなか、二十二日も国内各地で「ピースウオーク」などさまざまな戦争反対行動がおこなわれました。
「せっぱつまった気持ちできました。とにかく人を殺さないで。戦争をすぐやめてください」――。東京都港区のアメリカ大使館前には二十二日も、次から次に抗議の人たちがやってきて、リレートークなどをおこないました。
「ごめんなさい 人殺しがあなたの家に入りこみ あなたを殺すのをみています」と自作の詩を読み上げたのは、中野区在住の加室徹さん(33)。二月中旬から仕事が休みの日に大使館前に通っています。「戦争反対をアピールするのに、人任せにしていてはいけない。自分で行動し語ることに意味がある。自分でチラシをつくったり、友達にメールを送ったりしています」
アメリカがイラクへの無法な攻撃をエスカレートさせた二十二日も、日本共産党は全国で「アメリカはただちに攻撃やめよ」「戦争を支持する自民党や公明党を平和の声で包囲しよう」と訴え、対話を繰り広げました。
アメリカが無法な戦争を開始した二十日に日本共産党が全国で繰り広げた抗議行動は、最終集約で五千百四十二支部が参加し、一万六百七十五カ所に達していたことがわかりました。十一日の全国いっせい宣伝行動一万三百三十六カ所を上回りました。
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イラク攻撃の即時中止を求め二十二日、東京・西東京市でピースウオークがおこなわれ、二百人が参加しました。
「有事法制をゆるさない西東京連絡会」(都丸哲也代表)が十万部以上発行されている地域情報誌「東興通信」に意見広告を掲載して広く呼びかけたもの。「お知らせを見ました」という参加者も加わりました。
「イマジン」の曲を流しながら歩く参加者に、歩道から小学生が声援を送ったり、笑顔で手をふる市民も数多くいました。
友人から「情報誌に載ってたよ」と教えてもらった釣谷晃子さん(26)=新宿区=は「周りの友人もみんなイラク攻撃に反対してます。罪のない人が死ぬのはいや。攻撃の理由が武装解除なんてうそとしか聞こえない。私はもう、小泉政権打倒です」と語りました。
日本共産党茨城県南部地区委員会は二十二日、土浦市内でアメリカのイラク攻撃に反対するピースパレードを繰り広げました。「NO WAR」などの手書きのプラカードなどを手にした人たち約八十人が参加。
JR土浦駅西口を出発し、タンバリンや太鼓を打ち鳴らしながら、「アメリカはイラクへの攻撃をやめろ」「日本は戦争に協力するな」などの唱和を繰り返しました。
沿道にいた主婦(36)は「小泉首相はアメリカのいうことばかり聞いている」と怒り、「イラクへの攻撃はもうやめてほしい」と話していました。
同地区委員会はパレードに先立ち、森原公敏・党衆院北関東ブロック比例代表候補を迎えてイラク問題の学習会を開催。イラク攻撃に反対し、平和を求めるアピールを採択しました。
滋賀県長浜市のJR長浜駅前で二十二日、真宗大谷派長浜教区の僧侶など六人のよびかけでイラク戦争反対の市民行動がとりくまれ、「かけがえのない命がこの一刻にも奪われています。即刻中止を」と訴えました。
門徒や高校教師など四十人を超える人たちが参加。法衣に「悲泣 殺さないで」と書いたカードをゼッケンのようにつけた僧侶らが署名を訴えました。
法事のときにも門徒の人たちに戦争反対を語りかけてきた住職の菅原碩信さん(62)も「本当は座りこみにでも行きたいくらいです」。
呼びかけ人の一人、市内の願浄寺住職の對月慈照さん(49)は、「真宗大谷派はイラクへの攻撃に反対する声明を出しています。仏法を聞く者として、素朴に、自然に、戦争に反対したい」。
行動には日本共産党市議団も合流して、ともに訴えました。
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東京都大田区の「新ガイドラインに反対する大田連絡会」は二十二日、同区内で、イラク戦争反対の緊急行動を行いました。
日本共産党の牛沢たかゆき都議補選候補ら各団体の代表九人がイラク戦争反対を訴えると、小さな男の子が「ぼくも戦争に反対だよ」と話しかけてきたり、中高校生や青年が署名に応じました。
署名する人たちは「日本はひどい首相を持ったもんだ」「ブッシュはひどい」などと怒りを口にしていました。
全国労働組合総連合(全労連)の青年部が二十一日、千葉市内で緊急のピースウオークを行いました。「無法な戦争やめよ」と、手づくりの横断幕などを手に全国各地の青年労働者約百人が参加。沿道から手を振ったり、ピースサインを出したりしてこたえる姿があちこちに見られました。
同青年部は千葉県内で集会を開催中で、米軍の対イラク戦争開戦を受け、急きょ実施を決めたもの。青年部の岩佐規正部長(31)は、「北海道や九州から、自治体職員や看護師、民間企業の労働者などが参加しています。何とかして戦争を止めたい」と話します。
参加者はマイクをリレーし、「人間として、労働者として、戦争には絶対反対です」「僕は公務員です。国の仕事をしなくてはならないけれど戦争だけはできません」など訴え。「戦争やめろ」の大合唱となりました。
「一緒に歩こう」と沿道に手を振っていた男性(26)は、「一番訴えたいのは、これは正義の戦争なんかではないということ」。
紙製の手づくりのナースキャップに平和への思いを書いて参加した三村真理子さん(30)は、「『被害は最小限に』などというけれど、命はもっとも大事なもの。報復を重ね、悲劇しか生まない戦争を止めたい」と語りました。