2003年3月25日(火)「しんぶん赤旗」
【ワシントン23日遠藤誠二】二十三日ロサンゼルスで行われた米アカデミー賞授賞式で、ドキュメンタリー部門の受賞者マイケル・ムーア監督は、ブッシュ大統領について「虚構の理由でわれわれを戦争にかりたてている。われわれは戦争に反対する。恥を知れブッシュ」と発言、反響をよびました。
受賞作はコロラド州のコロンバイン高校で起きた銃乱射事件を題材にした記録映画「ボウリング・フォー・コロンバイン」。同氏は、ブッシュ政権指導部を批判した『アホでマヌケなアメリカ白人』の作者でもあり米国でベストセラーを続けています。
このほか、主演女優賞を受けたニコール・キッドマンさんが「同時多発テロ後、世界にはたくさんの問題が生じた。この(イラク)戦争でも家族が(愛する)人々を失っている」と指摘。助演男優賞を受けたクリス・クーパー氏は「私たちは平和を祈る」と述べ大きな拍手を受けました。
またアカデミー協会会長のフランク・ピアーソン氏も、中東・湾岸地域に派遣された米国兵士らに「すぐに帰る」よう呼びかけるとともに、イラク国民にも「平和がすぐにも訪れ、戦争なしで生きられるように」とコメントしました。
俳優ダスティン・ホフマンさんらは、俳優の反戦グループが作った「平和のピン」と呼ばれる飾り針を付け、出席しました。