日本共産党

2003年3月25日(火)「しんぶん赤旗」

できることから反戦の思い伝える


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「NO WAR」の人文字をつくる高校生たち=24日午後5時30分ごろ、沖縄市・球陽高校グランド

沖縄の高校生が人文字

 「NO WAR」−二十四日、沖縄県立球陽高校(上門清春校長)の生徒たち約四百人がグラウンドの人文字で戦争反対を訴えました。

 同校の二年生約三十人が「平和集会実行委員会」をつくり実施しました。きっかけは十五日の昼食時、「もうすぐ戦争が始まってしまうかもね」という一言からでした。その場にいた四人の高校生が「高校生ができる範囲で、視覚に訴えられる取り組みをやろう」と、生徒会などによびかけ、全校に広がりました。

 集会では、実行委員の伊芸大輔さんが、「戦争でだれかが殺されているという現実にたいして、『何か声をあげなければならない』と思った。今日はみんなで可能性を傘とともに広げよう」と開会宣言。参加者が、持参した傘をいっせいに広げて「イラク戦争反対」をアピールしました。

 発案者の安里千歌さん、安里美穂さん、山城千弥さん、喜屋武夏海さんは声明文を読みあげ、高校生の率直な思いをこう訴えました。

 「戦争というものは罪のない人々の尊い命を奪い、夢を抱く子どもたちの未来さえも奪ってしまう。その命を奪う権利は誰にもないのです。沖縄は地上戦を体験し、目の前には今でも多くの基地が広がっています。その沖縄から、未来を担う私たち高校生が『反戦』を訴えるべきだと思います。そこで、私たちは、いかなる戦争にも勇気を持って“NO”という意思を示し、平和な社会を築き上げていくことをここに宣言します」


東京・銀座で座り込み

 銀色の学生帽姿に「反戦」「イラクへの侵略戦争すぐやめろ」の文字──東京都葛飾区在住の大橋光雄さん(69)たちが二十四日午後一時から、中央区銀座の街頭で座り込みをしています。

 大橋さんは廃棄物処分場建設や不法投棄問題に立ち向かう住民団体の全国ネットワーク運動をしています。

 「アメリカが仕掛けたイラクへの戦争は人類への凶悪な犯罪行為。大量破壊兵器によるCO2放出やがれき、劣化ウラン弾などによる放射能など、戦争は地球上、最大の環境破壊であるといえます。ごう慢に戦争を強行したブッシュは許せません。その戦争を全面支持すると、小泉首相が勝手に決めて実行している。日本人として恥ずかしいし許しがたい」と怒ります。

 大橋さんと運動をすすめてきた小牧みどりさん(50)も、「ワールド ピース ナウ」の看板を持って座り込み。「きょう、相模原市からくる電車の中で、看板をみた学生に『頑張りましょう』と声をかけられました」と話し、「イラクへの戦争にはなんの大義もありません。平和憲法をもつ日本政府の、戦争への加担は許せない」と言葉を続けます。

 大橋さんは時折、銀座のまちを歩いてアピール。

 デパートから出てきた女性(56)は大橋さんの背中の文字を指し、「『小泉に天罰が下るぞ』には、私も同感。戦争にいいことはまったくありません」と話していました。


京都・三条大橋に「アート」

 京都や滋賀の芸術系学生らでつくる「アート・クリエイツ・ピース」は二十三日、京都市の三条大橋に約百五十人でつくった約七十メートルの“作品”を展示して、イラク戦争反対をアピールしました。

 朝九時から鴨川河川敷で観光客やピースウオーク参加者などが約五十枚の布に、平和を願って「イラクの人たちへ、なぜ私のかわりにあなたが死ななければならないのか」などのメッセージをかきました。

 通りがかった京都市上京区の編集アシスタントの女性(28)は「二十日のイラク攻撃はすごくショックでした。戦争ではたくさんの人が殺されますから」と話しながら、ピースウオーク帰りの大学生の赤瀬川靖彦さん(22)と「人の生命(いのち)より利益が大事ですか?」と大きく目立つようにかきました。

 世界水フォーラム参加者でブラジル人のエリオ・マルツさんは「私も戦争に反対です。日本の大学生がこうやってアピールするのはとってもよいことです」と激励していました。


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