2003年3月27日(木)「しんぶん赤旗」
【カイロ26日小泉大介】カタールの衛星テレビ・アルジャジーラは二十六日、米英軍がバグダッド市内の住宅地域と市場周辺を爆撃、二十九人のイラク民間人が死亡し、数十人が負傷したと伝えました。
同テレビは、民間アパートが広い範囲でがれきとなり、車が大破した様子や、路上に血まみれになって倒れる男性の遺体、すすだらけで家屋から運びだされる人々の姿を数回にわたり放映。現場の同テレビ特派員は、「真の大量虐殺だ」と報告しました。バグダッドの住宅地への空爆が映像で確認されたのは二十日の開戦以来初めてです。
またアルジャジーラは二十六日、米英軍が前日午後にイラク南部のバスラにクラスター(集束)爆弾を投下したことを、道路に広がる破片の映像とともに伝えました。
イラクのサハフ情報相は二十六日午後記者会見し、米英軍がクラスター爆弾をバスラ以外にもバグダッドをはじめ、ナシリヤ、バビロンなどイラク各地で投下していると発表しました。
同情報相によると、これによる被害は、ナシリヤとその近郊の村で死者九人、負傷者五百九十人、バビロンで死者四人、負傷者十九人。またバグダッドの被害については「みなさんご承知のとおりだ」と述べました。