2003年3月27日(木)「しんぶん赤旗」
【パリで浅田信幸】イラクのサダム・フセイン体制による政治的迫害からパリに亡命しているイラク共産党のライド・ファミ中央委員はこのほど、本紙のインタビューに応じ、「民間人が犠牲になる爆撃を受けて、なぜ米兵を解放者だと歓迎できるのか」「平和的な手段が尽くされるべきだ」と米英軍によるイラク爆撃を非難。「爆撃は直ちに中止されるべきだ」と語りました。
ファミ氏は同時に、国連による査察が大量破壊兵器問題を唯一の問題としていたことに不満を表明。イラクにおける人権の保障に触れた一九九一年の安保理決議六八八をあげ、「国際社会は人権問題でイラクの体制に圧力をかけてこなかった」とのべました。
同氏はまた、イラクにたいする米国の見方が「イラクの現実からかけ離れている」と指摘。サダム・フセイン体制崩壊後に二年間の軍政を敷くとの米国の構想について、「国民に従属を強いるものだ」と批判し、「独立と主権を守るために、いかなる外国軍の占領をも受け入れない」と強調しました。
イラク共産党は国内では非合法化されていますが、一定の影響力を保持。米国が組織している反政府派グループとは無関係です。