日本共産党

2003年3月30日(日)「しんぶん赤旗」

「戦争やめよ」中東各国で


普通の市民殺さないで

写真
28日、ヨルダンの第三の都市ザルカで、イラク反戦デモに参加した人々(豊田栄光撮影)

 【アンマン28日岡崎衆史】イスラム教の礼拝日である金曜日の二十八日、中東各地の人々が、モスクで祈った後、イラク戦争反対を訴えて街頭に繰り出しました。

 ヨルダンでは第三の都市ザルカで、野党四党主催のデモが行われ、三千人が参加しました。機械工のアイシャム・ムハンマドさん(64)は「普通の市民を殺している米軍はひどすぎる。早く出て行ってほしい」と訴えました。南部の都市マアーンでも約一万人が戦争反対を訴えて行進しました。

 シリアのダマスカスでは約千人が米英両国を批判してデモ行進しました。米第五艦隊の司令部があるバーレーンのマナマでも約一万人がデモ。イラク攻撃による犠牲者を追悼しつつ、反戦を訴えました。

希望捨てずカイロで10万人

写真
28日、カイロのアズハル・モスク前の通りをイラク攻撃即時停止を求めてデモ行進する人々(小泉大介撮影)

 【カイロ28日小泉大介】「米国はこれ以上イラクの市民を殺すな」「国連はいまこそ役割を発揮しろ」―二十八日、エジプトのカイロでは市民がアズハル・モスク前広場周辺をデモ行進したのをはじめ、約十万人がデモや集会に参加し、イラク戦争の即時停止を求めました。

 「米国は人権や民主主義を口にするが、なぜイラクの罪のない市民を殺すのか」と労働者のアガミさんが力を込めて語りました。アズハル・モスク前のデモには政党関係者や市民運動家、礼拝を終えた人など、多くの市民が参加し、米英のイラク攻撃に怒りを燃やしました。カイロでは開戦直後の二十一日にも約五万人が集会やデモを行いましたが、政府・治安警察は非常事態法を理由に数十人を逮捕。しかし、市民の怒りの声は日増しに広がり、行動はやみません。二十八日のデモに参加した女子学生のアミラさん(21)は言いました。

 「毎日、新聞を開くのがとてもつらい。空爆の犠牲になったイラクの子どもたちの写真を見ていると、私は子どもを産まないほうがいいのかと思うこともあります。でも希望は捨てたくない。私は戦争反対の声を上げ続けます」

イランで数万人デモ

 【カイロ28日小泉大介】イランの首都テヘランでは二十八日、イラク戦争に反対するデモに数万人が参加、開戦以来はじめての大規模な行動となりました。

 参加者は口々に「野蛮人、ブッシュ」「米国、英国を倒せ」などと叫びました。報道によると、デモを呼びかけた宗教指導者の一人は当日のテレビで「爆弾と武力の使用が民主主義と自由をもたらすとでもいうのか」「強者が弱者を支配するジャングルのおきてに逆戻りさせるものだ」と米国を批判しました。


もどる
「戻る」ボタンが機能しない場合は、ブラウザの機能をご使用ください。

日本共産党ホームへ「しんぶん赤旗」へ


著作権 : 日本共産党中央委員会
151-8586 東京都渋谷区千駄ヶ谷4-26-7 Mail:info@jcp.or.jp