日本共産党

2003年3月31日(月)「しんぶん赤旗」

有事法案

今週審議入り狙う

与党、「イラク復興支援」口実に

地方選の争点に


 自衛隊の海外での武力行使に道を開き、自治体・国民を総動員する有事関連三法案の衆院通過を狙う動きがイラク戦争に便乗する形で急浮上しています。与党は「四月中に必ず参院に送りたい」(山崎拓・自民党幹事長)として今週にも審議入りし、いっせい地方選前半戦投票日(四月十三日)直後の衆院通過を狙っています。同法案の強行を許すかどうかが、いっせい地方選でも重大争点の一つです。

 有事法案の取り扱いについて四月一日には衆院有事法制特別委員会の理事懇談会が開かれ、協議される予定ですが、与党側は与党単独の審議もにおわせています。

 四月中の衆院通過を狙う理由について、山崎幹事長はイラク「復興」新法との関連をあげ、「(五月の連休後の)法案提出前に、有事関連法案を衆院通過させておかないといけない」(「読売」二十二日付)と発言。衆院有事法制特別委の与党議員は「イラク戦争や北朝鮮問題もあり、選挙だからといって政治休戦ではなくなった。有事(法案)で何もしないわけにはいかない」と述べています。

 一方、一月末から戦時の国民統制を目的にする「国民保護法制」の説明を地方自治体や民間機関に行ってきた内閣官房は、二十五日には全国町村会と「しめくくり討議」を実施。四月九日に全国市長会、四月の早い時期に全国知事会とも「しめくくり討議」を行う予定です。内閣官房関係者は四月上旬に同法制の「骨子」を提示する可能性もあるとしています。

 日本共産党は、いっせい地方選で「有事法制強行のくわだてに反対する自治体の共同を広げ、国民の運動で廃案に追い込もう」と訴えています。


もどる
「戻る」ボタンが機能しない場合は、ブラウザの機能をご使用ください。

日本共産党ホームへ「しんぶん赤旗」へ


著作権 : 日本共産党中央委員会
151-8586 東京都渋谷区千駄ヶ谷4-26-7 Mail:info@jcp.or.jp